昨日の話で、王は、自身が監督を務めたら大谷はピッチャーで使いたいと発言していた、
ということを取り上げた。
大谷は勝ってくれるピッチャーだからということ。
勝つことが必要な指揮官としては勝利のための起用法をするということだ。
これが、野球の見方。
チーム競技であり、優先されるのはチームの勝利だ。
その上で、個人にとって良いスタイルを考えてやり、推奨する。
大谷のパフォーマンスばかりを、やれすごいと言っている見方は、本来の野球の見方ではない。
大前提とされるのはチームがいかに勝つか。
それを追い求める中で個人のパフォーマンスを楽しむというのが、正しい見方だ。
今、大谷の活躍に胸を躍らせている日本の野球ファンや大谷好きで
エンゼルスの勝敗を気にしている人はまずいない。
大谷に限らず、海を渡った選手の動向は気にしても、その所属するチームの勝敗を
気にする人はまずいない。
ただ、プロは、そこにエンターテインメントが加わる。
ファンは記録への興味や自分にはできない能力に感動したい。
だから、個人のパフォーマンスだけでも楽しめる。
思い入れが少ないMLBにはチームを応援するという意識は芽生えにくい。
従い、海外へ渡った瞬間、その選手のパフォーマンスにだけ目が行くことになる。
ただ、そこを楽しんでいる中でも
野球はチームスポーツであること、
プロは勝負をしているということ、
勝負はチームの勝敗をもって決するということを忘れたくない。