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各チーム首脳陣が神経を使う交流戦

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交流戦が行われている。

交流戦がシーズンに導入された当初より試合数が少なくなったため、

その頃よりシーズンへの影響が減ったが、この交流戦には各チーム首脳陣が神経を使う。

以前の36試合もあった頃は、この交流戦の成績がシーズンを決めると言ってもいいほどだった。

 

交流戦は、その名の通り、対戦が少ないチーム同士がやるので情報量としては少なくなる。

6月2日のソフトバンク-横浜では、ソフトバンク打線が、濱口のチェンジアップに翻弄されていた。

特に、右バッターが外へ逃げていく球に空振りを繰り返していた。

同じリーグのピッチャーより対戦の数が圧倒的に少ないため、軌道やスピードの感覚がつかめないのだろう。

「来たっ!」「打てる!」と思って、スイングをかけたら、まだボールが来ない、あるいは外へ逃げていく、

ということで空振りになる。

各打者が戸惑いの表情を見せ、首をかしげて、「う~ん・・当たらん。」といったような雰囲気だった。

 

交流戦に首脳陣が神経を使う理由は、ここでの連敗がシーズンの決定的な差になるということ。

パ・リーグの実力が上回る近年では、たとえばセ・リーグのチームがパ・リーグの各チームに敗けるとする。

するとセ・リーグのチームとしては、皆が負けるので、連敗をしてもリーグの順位が落ちないことになる。

逆にパ・リーグのチームはこの交流戦を取りこぼすとリーグの順位で水を空けられることになる。

 

交流戦では、同一リーグのチームと対戦はないわけだから

直接対決で倒すことでゲーム差を一気に縮めるということができない。

だから、とにかく、他の同一リーグのチームが交流戦で連勝しているようだと、

こちらも負けられないということになる。

リーグ戦で下位に低迷しているチームは、ここで弱い相手に星を稼いで、

できれば、他の同一リーグのチームが取りこぼしてもらって、ゲーム差を縮める契機にと願う。

 

そして、たとえば、セ・リーグのチームが連敗したとして、

実力のある広島がパ・リーグ相手に勝ち星を伸ばしたりしたら、

それだけで、セ・リーグの他チームは追いつけないことになり、

この時点でシーズンの趨勢が決まってしまうということになる。

したがい、各チーム首脳陣は神経を使う。

 

以前はこの交流戦で星を落とし、リーグの優勝戦線から脱落するという現象があり、

とても気を使う時期であったが、交流戦の数が減り、影響は減った。

 

さらに、矛盾も含む。

パ・リーグが強い最近は、セ・リーグのチームがここで黒星を重ねる。

すると、セ・リーグにはシーズン勝ち越しチーム不在となりかねない。

さらにその全負け越しチームしかいないセ・リーグ3位チームが

セ・リーグ代表として日本シリーズに進出し、セとパの実力差が開いているのに、

日本シリーズの短期決戦でセ・リーグが日本一になるかもしれない。

パ・リーグに行ったらAクラスにすら入れないセ・リーグのチームが

優勝してしまうかもしれないのだ。

明らかに実力があるチームが優勝チームでないという

もう、どこが本当に強いチームなのかわからないという現象だ。

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