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スタジアム観戦記 神奈川の夏2018

神奈川には横浜高校と東海大相模という両横綱がいるが、これが今年は北と南に分かれた。

それにつづく、桐光学園、桐蔭学園、慶應、横浜隼人、日大藤沢、日大高、平塚学園、

Y校、横浜商大、藤嶺藤沢など名門があり、

その他にも甲子園に出て恥ずかしくない強豪校がわんさかいる。

強豪県立も多数おり、本当にハイレベルだ。

 

その中で横浜商-星槎国際と鎌倉学園-藤沢翔陵の試合はとてもいい試合だった。

神奈川の分厚い壁に甲子園の土をなかなか踏めないが、そういうチーム同士の地方球場での

試合がとてもおもしろい。

回が進むごとに緊迫した試合展開に一球一球引き込まれる。

そしてワンプレーごとに胸を熱くさせられる。

これぞ、高校野球という試合だった。

 

特に鎌倉学園-藤沢翔陵は今大会のベストマッチとなった。

素晴らしいプレーの応酬だったこの試合で最も場内を興奮させ、驚かせたのが

同点の9回裏ツーアウト満塁フルカウントからの三遊間の当たりを

ショートが逆シングルで好捕し、そのままサードに送ってフォースプレーアウトにした動き。

この状況でこのプレーができるかというほどの最高のプレーだ。

三遊間に飛んで3塁ベースカバーに戻ったサードのファインプレーでもある。

 

この4チームは、どこか他の県の代表として甲子園に出場してもおかしくない。

だが、甲子園のトップクラスの実力というわけではない。

たとえば全国トップクラスとなる両横綱の横浜と東海大相模相手には

こういう試合はできないだろう。

実際、星槎国際と鎌倉学園は横浜高校に完敗している。

 

だけど、おもしろいのだ。

甲子園トップクラスでなくとも、実力のあるチーム同士が、日頃鍛えたプレーを発揮して

拮抗した試合を見せる。

日頃練習したことを、そのまま出そうという姿勢でワンプレーごとにしっかりと、また丁寧にこなす。

普段やらないような無理なプレーはしない。自分にできることをやるのだ。

これにより接戦となり、お互いが集中しまくっている。

この姿勢は観ている者を引き込む。だから、これぞ高校野球ということになる。

 

たとえば、プレーの質の甘い公立などのチームが名門に接戦を演じても

それは、結果だけみれば善戦に映るが、内容自体は淡泊だったり、大雑把な内容で

点差ほど緊迫したものでない。

神奈川の実力拮抗試合はきめ細かいまさに熱戦なのだ。

それは、フォアボールが少なかったり、中継プレーやダブルプレーがしっかりしている、

ミスした後のフォローといった記録に残らないプレーもしっかりし、

バックアップやカバーといった、なくとも結果的には影響しない動きもしっかりしているところにある。

 

日頃から練習した内容を実戦で出そうとしている。

自分の出来ること、特長を出して、全力でその試合に全てを出そうという意気を感じるのだ。

だからワンプレーごとに引き込まれる。

絶対にアウトにならないという意気。

ぜったいにさぼらないという誓い。

今ある力はすべてグラウンドに出す。

さぼって点をやっては一生悔いが残る。

神奈川の中堅強豪校同士が実に面白い。

 

ひと試合の中で喜怒哀楽が行き来する。

好プレーが出れば、乗って行ったり、ストライクが入らないと弱気になったり、

ピンチに1人打ち取ったら開き直って腕の振りが良くなったり。

実力拮抗でかつ、しっかり練習してきた若い彼らが1試合に賭ける情熱。

 

将来の日本を担う人材がまたこれだけ現れた。

日本の将来は明るい。

 

こういう試合で水を差すのが甘い判定。

ストライク、ボールは毎回のごとく誤りがあり、

アウト、セーフも「えっ?」というものが出る。

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