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ライトに強肩を置く常識 外野手の重要性Ⅱ

そしてライトに強肩を置くことは常識になっている。

ランナー1塁でライトへ打球が飛んだ際、弱肩だと無条件に1,3塁の形を作られてしまう。

もしくは、2塁を蹴るには危険な打球でも、弱肩なら相手3塁コーチャーは思い切って回す判断を

してくる。逆に強肩がいると、深い打球でも躊躇が起きる。この躊躇が2塁で止めさせたり、

3塁でのタッチアウトの確率を高める。

 

その強肩のライトがバックホームをする際、あるルールを設けているチームがある。

強肩選手はその自慢の肩でランナーをダイレクト返球で刺そうといきり立ちがちだ。

だが、そこはチームスポーツ。

相手との力関係、ゲーム展開、状況などでベストプレーを選択しなければいけない。

 

プロの名外野手には、そのプレーの選択を一任しているケースもあろう。

イチローや新庄のような名外野手は、プレー中の一瞬のひらめきにより、

常識外れのプレーを選択しても、それがスーパープレーにつながる可能性がある。

ゾーンとも言われるこのセンスを尊重して、判断を任せるわけだ。

判断も含めてプレーに関しては一任しているので、無茶と思われるプレーでも叱責はしない。

それでうまく行くことを経験しているし、もしうまく行かなくても、

1流の判断はその後の試合展開で取り返せると踏んでのプレーだったかもしれないから。

 

しかしこんなプロの超1流の選手などいない、もしくは育ち切っていない成長途中の高校野球などでは、

原則として外野手の返球はカットマンの頭の上に投げるというルールを設けていることがある。

カットマンの頭の上に投げれば、カットもできるし、勢いとコースが良いと判断すれば

カットせず、ダイレクト返球にも切り替えられるからだ。

 

カットマンの頭のはるか上を通り、コースが逸れてしまえば、誰も何もできず、みすみす相手に

得点を許したり、進塁を許してしまうことになる。

だから、常に返球はカットマンの頭の上で手の届くところに強い球、というのが基本となる。

 

だが、ライトの強肩にはこれを無視していい場面がある。

それについては明日へ。

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