NHKで放送される野球中継で、監督が主審に向かって四角を作った時、
アナウンサーは「リプレー検証が要求されました」と言っていた。
そして、「リクエストです」「リクエストによるリプレー検証に入ります」と言っていた。
開幕3連戦の巨人‐阪神のある試合で、日本テレビのアナウンサーは、
「矢野監督がリクエストを要求」と言っていた。
「リクエスト」とは、”要求”という意味だから、リクエストを要求しない。
リクエスト制度が執行されたのだ。
ちなみに、このアナウンサーは1塁後方、ファールグラウンドにあたる、いわゆるエキサイティングシートにいる
カメラマンを「カメラマンの方(かた)」と言っていた。
カメラマンとはカメラで撮影する人のことだ。
「リクエストを要求」という言い方をしてしまう実況の思惑としては、
“リクエスト”という制度としての名称を言っており、したがい、“リクエスト”という制度を“要求”
という意識を内包している。
つまり、「監督は、申告敬遠を審判に告げました」と同じ意味で、
「監督は、リクエストを審判に要求(告げ)しました。(ました)」という意識なのだ。
アナウンサーによってはこの辺を注意して実況し出した感がある。
「リクエストを・・」と言った後に”要求”と続けそうになったら、間を開け、言葉を呑み込み、
絶対に「リクエストを要求」とは言わないと、敏感な人がいるように思われる。
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