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田口意地の快投 トレードは選手への裏切りではなく、FAはファンへの裏切り

先日、ヤクルト・田口が古巣相手に気合の入ったピッチングをしていた。

力投派ではないので気合の入りはわかりづらいところだが、集中がすごく伝わってきて、

相手打者をよく見ていて、持ち味のコントロールが冴えていた。

古巣相手に絶対勝ちたい、と先発に決まった時から気持ちをこめていたことは容易に想像がつく。

恨みが全くなかったわけではなかろう。

仕方がないと気持ちは切り替えるだろうが、今まで戦力として貢献して来たじゃないか、

今シーズンだって、きっとやってやる、と思っていたところにトレードと言われるのだから。

チームは俺を必要としていないのか、と。

そう、チームは必要ない、と言ったのだ。

理由は弱点の補強とか、チームの血の入れ替えとか、あっても

お前がいなくとも勝てると宣言したことには変わりはない。

だから、それに対する恨み節は少なからずあるはずだ。

だからこそ、見返してやる、と気合が入る。

プロはトレードという制度が当たり前だ。

昨日まで味方だったものが、本人の意思でないのに明日には敵になるという、奇怪な世界だ。

トレードで移籍しても、チームは咎められない。

当たり前の制度として定着しており、今のプロ野球ファンは物心ついたときから

既にトレードというものがあったからだ。

サラリーマンの世界の転勤や左遷と同じ捉え方だろう。

しかし、会社が変わるのだから同じとは言い切れない。

クビとも違う。クビは自由契約だ。

明日へつづける。

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