球数制限が持ち込まれた高校野球だが、今夏の甲子園でことさらここを意識して
選手起用した、という印象はない。
監督からもこの部分について多くを語ることもなかったように思う。
高校野球は負けたら終わりだから、球数を意識して目の前の試合を落としたら意味がない。
ほとんどのチームが一戦必勝の戦力であるため、とにかく自チームで実力があり、調子がいいピッチャーに
いけるところまで行ってもらうという戦い方になる。
そして、優勝を狙うようなチームは実力のあるピッチャーを何枚も抱える。
だから球数を意識しての起用と言うより、相手の力と先に行く日程間隔を意識して
起用する。
だから球数制限はあまり関係がないと言えそうだ。
そもそも一週間、500球は多いから。
ひと試合150球投げて、3試合が投げられる。
200を投げても2試合投げて、さらに100球余る。
これなら、球数はあまり気にしない。
気にすべきは球数制限の意味の方で、なぜ球数制限するかといえば投げ過ぎで選手生命をダメにすることを
避けるためだ。
だから球数は一様に決めても個人差があるから、こういう制度ができたのはそこを
チームで考えて、ピッチャーの体を本人も含めて考えなさい、というメッセージとなる。
そんなメッセージを送った高野連だが、日程は過密を提供する。
1週間で500球までと言いながら、甲子園では1週間で4試合を課す。
日程を緩和にできない諸事情と大きな壁があり、苦渋とはいえ矛盾をはらんでいると言えるだろう。
総合判断してルールを設けているとは思えず、どうしても世論に押されて場当たりな対処に思える。
明日へつづく。
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