すっかりワールドカップ一色と言っていいほどの世の中。
ドイツに勝ったことで日本のメディアは「世界が驚いた」とか「日本を世界が賞賛」と大げさに伝える。
ドイツが悪いゲーム運びをし、日本がラッキーにも点に結びついた。
日本が素晴らしいサッカーをした、という印象はまったくない。
ドイツは格上のプライドから日本はよくやった、と言うし、また日本のメディアが
そういうところばかり報じるのでその印象が伝播する。
こういうことを言うのはリップサービスだし、腹の中では別のことを思っているものだし、
報道は大げさなものだ。
核心をついていることはほとんどない。
大げさな表現で褒めたくなり、さらに視聴者を引き付けたいから大げさになり、
そうして無意識のうちにそういう大きな評価が身に染みて見方が偏っていく。
昨年のオリンピックでの日本野球優勝も他のチームが本気でないからだった。
決勝の相手となったアメリカは北米リーグのメジャーでプレーしている選手はいない。
したがい日本が対処できないパワーがあって動く球がないので日本打者はフルスイングできていた。
さらにオリンピックで野球をやったのは日本開催だったからで、日本でやるから
日本で人気のあるスポーツをプログラムに入れたわけだ。
だから参加国の実力は低かった。
試合中はどのチームも勝とうと思ってやっているが、敗けたところでどうということはないのだ。
日本が優勝するように舞台が整えられていたと言えるのだ。
サッカーワールドカップは人類最大のイベントとされている。
それはサッカーが世界中に普及しているから。
サッカーはボールひとつあればどこでも技術を磨くことができる。
たとえフルコートがなくても、コンクリートの上やでこぼこの土でも技術を磨けるので
家の前で遊びながら技術が発達していく。
そして家の中でもボールを常に使っているだけでもボールの扱いは上達していく。
だからとっつきやすく、貧富に関係なく強くなれるわけだ。
でも、人間は手を使うことで発展してきた生き物だ。
手を使うことで脳が発展し、文明を築いてきたと思われる。
それなのに勝手が上手く行かない足で扱うスポーツが人類で最も人気があるというのも
おかしなものだ。