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悔いも未練も誰にでもある

甲子園で高校生が真剣に勝負する姿を見ると、頑張れ!という気持ちになるのは心情だ。

頑張れを字面だけとらえると、頑と張れ、とか頑を張れとかいうことになるのだろう。

命令していることになる。

やっている方からしたら他人から命令など余計なお世話この上ないということになるのだが、

発する方としては頑張れとは応援する気持ちを表すことばだ。

応援をあらわす言葉が日本にはガンバレくらいしか思い浮かばない。

やさしく頑張ってと言っても命令だ。

 

そして高校野球は一発勝負だから、敗けたら終わり。

すると、こういう言葉使いもしてしまう。

「悔いが残らないように頑張れ」

悔いなど残らないことなどまずない。ほとんどが残る。

限られた時間で、未熟な年頃で、コロコロ状況が変わる2年数か月。

この条件で思い通りに充分、満足いくようになどできようがない。

 

イチローは引退時の会見で、「後悔などあろうはずがない」と言ったが、それは

最後まで声援を送ってくれた多くのファンが目の前にいることを実感できたから、

その人たちへ向けたありがとうという気持ちから出た言葉ということだったはずだ。

別の感情は生まれていたはずだ。

 

どんなにやっても不完全燃焼部分は残る。

未練はある。

あーすればよかった、あーできたな、あ―していたらどうだっただろう、と。

 

悔いが残らないように今をやる人はいない。

今をやるのはそれが楽しいことであり、目標へ向かってであり、その向上の過程を充実させたいから。

したがい、悔いのないように頑張れ、など意味のない言葉だ。

思い切りやって悔いが残っていい。

それをまたどう生かすかが、やってきた意義だし、人生だ。

またその悔いさえも思い出として宝にできる。

悔いが残らないようにやることなど不可能だ。

思い切りやって悔しがれ、喜べ、楽しめ。

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