高校野球ではグラウンド整備が入った次の回、つまり6回に試合が動くことが多いと言われる。
試合が動くとはつまり、点が入りがちということだ。
しきりに言われるけど本当にそうなのだろうか。
理由としてはグラウンド整備が入ることでイニング間に時間を要し、守備につくリズムが狂ったり、
今までのテンポに狂いが生じたりといったことが言われる。
ただ、イニングで見れば、各回で時間はバラバラだ。
それまでに長い時間のイニングもあれば、短い時間のイニングもあるだろう。
グラウンド整備の時間も試合中と考えれば、ことさらここに間が入るとは思えないのだが。
ここが1時間空く、とかになれば体が冷えたりすることはあるだろうが、数分のことなので
5回が長かったととらえれば同じことと思われる。
だが、実際には統計としてその傾向があるとも聞く。
理由の一つとして、それまで経過してきた試合がこの間だけは何もない時間になる。
すると、観客も含めた球場全体が小休止の状態になり、雰囲気が一気に落ち着いてしまう、と言うのだ。
盛り上がっていればいるほど落差は激しいことになる。
球場全体が盛り上がったまま続く場合と一旦落ち着いてしまった場合ではイニングへの入り方が
気分として違ってくるようなのだ。
また、試合中でなくなることから全員の選手が思い思いの行動をとることができる。
すると、選手同士で声をかけ合う時間が生まれる。
次のイニングからは戦法戦略が変化するということだ。
選手全体で戦況を把握でき、終盤へ向けてどう戦うかを共有し、方向性を一にする機会が生まれる。
この時間に影響力があるのなら、特に裏のチームにということになるだろう。
守備につく時に雰囲気が変わったり、話す時間ができたり、体を冷やしたり、ということが
起きることになるから。
ただ、それでもイニングの時間が長くなったと捉えれば同じことのように思われる。
結局、気分なのだろう。
これと違い、イニングの入りで難しいのは初回だ。
立ち上がりは間違いなく難しい。
明日へ。
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