野球の他のスポーツとの違いは過去に何度か記した。
さらに二つ加えてみよう。
野球はチームスポーツとされる。
ただ、他のチームスポーツは皆、複数人が同時にフィールドに立ち、同じ時間に皆役割を担って動き回る。
サッカー、ラグビー、バレーボール、バスケ、ホッケー、皆そうだ。
攻撃と守備が別れるアメフトも攻撃陣は皆、フィールド内に立ち、動き。守備も同様だ。
野球は攻撃時、打席に立つのは一人だ。
一人で攻撃する。他の選手は攻撃の手段になりえない。
ランナーが出れば、それにより攻撃のバリエーションは増えるが、それでも4人での攻撃が上限だ。
他のチームスポーツは一人じゃできない。
一対一では、競技としての彩りに欠け、楽しみがない。
One on Oneは観戦に値する競技としては成立していない。
複数人いることで攻撃にも守備にも多様な面白みができる。
だから11対11や15対15、5対5といった、適すると思われる人数を採用して、その中で
連動、個人技が発揮され多くの興味を引かせる。
だからチームスポーツと言えそうだ。
だが、野球は一人で9人分の打席に立つことが可能だ。
打席が終わればタイムをかけることが許されているから、ランナーを別の選手が担い、もう一度打席に立つ。
これを繰り返すことが可能なわけだ。
9打席ということは一試合丸々、打席に立つということだ。
27個のアウトが重なるまで一人の選手が打席に立つ。
3割打者としてゲッツーや盗塁死、などを考慮しなければひと試合で40打席くらい
周ってくることになる。
バッティングに限れば、一人で可能になる。
一試合丸々一人で可能というシチュエーションのチームスポーツは他になかろう。
ということは、特に野球は味方に失望する機会が多くなると思われる。
俺が9人いたら、と思ってしまう超一流の打者は多いことだろう。
俺が全部打つ。バント、犠牲フライで1点、それが9回あったら9点獲ることになる。
俺一人で十分だ。
もう一つは明日へ。