野球は勝敗をピッチャーが握り、ピッチャーが最も体の負担を強いるという
競技の特性がある。
他のチームスポーツでひとつのポジションが必ず、勝敗の行方を握るという種類のものはないだろう。
野球は必ずピッチャーだ。
抱えられるピッチャーが少なく、エースに頼るチームがほとんどの高校野球では
ピッチャーの負担軽減のための対策は、暑さ、球数、日程といったところ。
この猛暑を若い力はどう感じているのか。
疲れたとか、もう投げられないとかは選手の口をつくことはあるが、
暑くてできないというセリフは聞いたことがない。
暑い時期をずらして開催したとしても、その試合に備えて暑い時期も練習はする。
毎日の暑さに慣れてくるので、暑さはさほど気にならないという事か。
そして、毎日、暑かろうが寒かろうが野球に打ち込む彼らは、
真夏のたった一試合にくたばるほど弱くはないだろう。
実際、グラウンドは土と芝生であり、その上に水をまき、建物に囲まれているわけではないので風が通る。
そして、野球は攻撃している時、順番がこなければベンチの日陰で休め、
ベンチ裏のロッカーなどにはクーラーがきいていることが多い。
さらに野球は、本気で走っている時間はトータルで1分もなさそうだ。
瞬間、瞬間の急な動きを繰り返すということが疲れさせる。
一般の生活では、コンクリート、車の排気ガス、クーラーの室外機
ビルディングによる暑さに参っているので、そんな中で野球をやるなんて
倒れてしまうと考えてしまいがちだが、グラウンドは意外と暑さをしのげる。
ベンチのこもった中にいるより、グラウンドに立ったほうが涼しいと感じることもあるほどだ。
これまでの高校野球の熱い戦いに感動して同じ舞台を目指した選手たちは
気温が高まらず、曇りの中や雨の中で、一発勝負の試合で敗け、
夏の暑さを感じないまま終わってしまうことの方が嫌と思うことは多い。


