ホームラン数がこれほどの激減を見せたからには、低反発バット導入が影響したと言っていいのだろう。
低反発を科学的な数値で検証するまでもなく、道具としての効果はなり得たと言える。
つまり、道具作りは目的に沿っていると言えることになる。
ただ、低反発の目的は飛ばないようにすると言うより、危険回避だ。
しかし、危険回避はそのまま飛ばなくなることも同居する。
道具作りは目的に沿っているのだから高性能とも言える。
飛ばなくなることは高性能バットということ。
このように、ホームランは出にくくなっても道具作りの技術は上がり、性能は良くなっている。
段違いに。
30年くらい前を一昔と考えた時、その時のバットで今と同じ発想を持って
バッティングをしていては結果が違ってくるだろう。
例えば、インコースケアで外角も頭に入れて、というバッティングをしていた当時に比べ、
今のバットなら外角を頭から外しても、来たと判断してから出しても間に合うといった発想に変えることが可能となる。
来たことが分かってから反射して出しても間に合うし、そうしてファールにできるし、
よしんばヒットにさえなる。
実生活でも昔より使いづらくなった道具というものはない。
不況だ、インフレだ、と言っても道具は進歩の一途だ。
ホームランは出にくくなったというだけで、バット自体は扱いやすくなっている。
つまり芯には当てやすくなっており、芯に当たるのなら良い打球を生むし、
野手の間を抜く打球を打てる。
扱いやすさで言えば、重いバットよりカラーバットの方が扱いやすいだろう。
だけどカラーバットでジャストミートしても飛んでいかない。
性能が良くなった今のバットは低反発だが、扱いやすいとはそういうこと。


