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勝負の局面の変化を見逃すな

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高校野球の球場で食べながら観戦しているのをよく目撃する。

これはプロの球場が食べ物を売っているから、あるいは映画館や遊園地のような

行楽地であるのと一緒に思っているから。

高校野球は球場で食べ物を販売していない。

少なくとも地方大会ではそう。

甲子園は販売しているのだろう。

プロは、飲食を含めてエンターテインメントとして球場を作り、演出、創造している。

球場全体がテーマパークとなっているのだ。

だから、提供する側がそう作っているのだからいいということになるが、

アマチュアの観戦でスタンドを食卓にするのは、やっぱり気持ち悪い。

物を口に入れるという行為を人に見せるということは下品なものだった。

外に出す行為は皆、恥を知っているが、入れる行為は全く気にしない。

まあ、外に出すのは形が残るのと臭いがあるという大きな違いがあるから。

今はテレビを代表する公共電波、放送が食べているシーンを流すから

食べる行為は人の前では見せない、という意識がなくなった。

球場は飲食店ではないので持ち込んで食べるのは勘弁してもらいたい。

食べるのは食べるべきところで済ましてから観戦しなければいけないのだ。

プロですら飲食物の氾濫はやりすぎだ。

提供する側がいるから食べる人間が出てきて、食べる人間がいるから

提供する側は儲かるので節度を超える。

野球を楽しんでもらうための場に凝った料理を用意するから、

試合そっちのけでそちらに興じる。

野球を経営している側が野球に集中させないというスタジアムつくりの矛盾だ。

今はバーベキューまでしながらのスペースまで登場した。

日本シリーズでもバーベキューをしながら野球観戦しているのだろうか。

日本一を決める戦いに肉を焼きながらでは、現場としてあまりに緊張感がない。

オリンピックのすべての競技やWBCの一発勝負で、バーベキューをしながら

観ることができる競技場があるとは想像できない。

さらに、そう考えるとシーズン中の試合だって、その日本シリーズ進出をかけた

大事な一試合だ。

そこを主催者がバーベキュースペースを設けるのは、どちらを客に提供したいのか

わからない。

野球を楽しんでもらいたいのなら、選手の一挙手一投足やチームの戦術に

注目してもらうと考えそうなもの。

そこでバーベキューテラスを設けるということは、野球が発展してほしくないのかと

訝るほどだ。

球団経営者が野球素人だから平気でこんなことができるわけだ。

現場の人間から諫言しないものなのか。

遊びながらであったりとか、くつろぎながらであったりとか、他のことをしながらでは

野球は楽しめない。

野球を楽しもうと思えば、ビールを飲みながらであるというまでだろう。

間合いと読みに注意を向け、次に投げる球、打者の動き、守備陣形、を推察してこそ楽しい。

そしてカウントの違いで勝負の局面はガラッと変わる。

歌って応援なんかしていたら、試合の展開はわからない。

しかし、一球一球に集中して一試合を観たら、本当に疲れる。

でもそれでいい。

観ている方も、体力を消耗したらいい。

WBCでは、日本中で神に祈るかのように一球一球集中し、戦況を見つめ応援する。

応援の鳴り物がないので、日本ピッチャーの速い真っ直ぐが決まった時の

ミットの音が気持ちいい。

力を入れて投げたときの「ウッ」というような漏れる声も聞こえるほどで

臨場感がある。

あの緊迫した試合で食べることに気が向くなんてことは絶対にない。

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