以前、ヤクルトへ移籍した増田について記した。
2024-5-21 プロの壁 きっかけがないと出場機会はない
増田は横浜高校の出身。
同じ神奈川で桐光学園出身の中川もオリックスをクビになり、横浜へとやってきた。
ひとつ違いの学年で神奈川準決勝では対戦している。
二人が同時にパ・リーグの球団をクビになり、今年からセ・リーグにやってきたことになる。
中川が先日、プロ初ホームランを横浜スタジアムで放った。
ピッチャーとは思えない飛距離とスイングだったので話題になったが、中川は
この横浜高校との準決勝でもホームランを放っている。
中川は、アンダースローからきれいなフォームで右打者のインコースに食い込んでくるストレート。
左打者への外角へのストレート。
右打者への外角へのストレートと同じ軌道から横へスライドさせ、空振りが取れる。
長身でアンダースローからストレートが速い。
高校生では打ち崩すことが困難なピッチャーだった。
二年生の時は、3番をつけてマウンドへ上がっていたのだが、その時からきれいなフォームとその球筋に
「これは、いいピッチャーだ」と注目した。
横浜を相手にどこまで中川が抑えるか。
勝負はこの一点に限っていた。
横浜相手に桐光が勝つ可能性など限りなく低かった。
中川の好投しかなかった。
しかし、中川は先発マウンドを外れ、ファーストで先発した。
初回に2点を横浜が先制し、その裏四番を打つ中川がレフトオーバーフェンスさせ、逆転した。
外角高めの球を投球に肩と腰をぶつけるように上からたたき、かぶせるように当てると
飛んでいくもの。
この時点で2回から中川に代えてくれと願いながら観ていた。
チームにどんな事情があるのか知らない。
中川に長いイニングを投げさせたくないのかもしれない。
しかし、観ている方としては、中川に投げさせなければ勝ち目がないので早く、早く、という気持ちだった。
先発ピッチャーが続投した桐光学園は3回まで5失点。
ついに中川がマウンドへ。
その後、中川が3失点し、結果は横浜8-4桐光学園となった。
大会通じ、もっとも横浜に善戦した形にはなった。
だが結果だけで考えれば、中川は3失点。
中川が先発していたら桐光学園4-3横浜という可能性があったということになる。
大会序盤から中川対横浜を待望していた身としては残念な試合となってしまった。
この時は全国的には無名であろう中川が将来、日本球界を背負う選手になってくれると期待していた。
中川の今後の活躍次第では野手への転向もあろう。