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山あり谷あり逆転あり、だからおもしろい 都合のいい表現「流れ」

‟流れ”について考察する木曜連載5回目。

2023-11-9 流れと言ってしまえば片付く 都合のいい表現「流れ」

2023-11-16 流れがあるのなら試合の行方がわかるはず 都合のいい表現「流れ」

2023-11-23 勝負は実力によって決まる 都合のいい表現「流れ

2023-11-30 結果論と展開 都合のいい表現「流れ」

 

実力均衡のゲームは単調に9回まで進むということはまずない。

高校野球のように、選手を集めたチームとそうでない公立校などでは最初から最後まで

差が開きっぱなしということはしょっちゅうだが、大学野球のようにレベルに合わせたリーグとなっていたり

プロのように移籍が頻繁で一握りのハイレベル選手だけで構成される仕組みであったりする場合には

逆転ゲームはあるし、状況により選手交代は多いし、持てる駒の配置を考えるし、

首脳陣はどうするかを考える。

単調に進む場合は特別なピッチャーが投げるか、その日絶好調のピッチャーだった場合だけと言える。

 

単調に進むことがないから‟流れ”が存在すると思うのだろう。

そしてそれは‟流れ”がそうさせているとさえ思ってしまうほど。

 

ゲームは大まかにピッチャーの出来と持てるピッチャーの駒と質、それに対する相手打線で

27個のアウトのうち1度多くホームベースを踏むにはどうするか、を考える。

その中で相手打線を見ながらこのイニングはいやだな、と思うことがある。

 

ゲームの山と言っていいだろう。

ゲームの中盤に自チームピッチャーのスタミナが消耗されてきたり、球が上ずってきたり、

ボール球が増えてきたり、抜け球が目立ってきたりすると、動くときかな、と思う。

いわゆるゲームチェンジだ。

 

そして相手打線がその中盤に3周り目を迎え、自チームピッチャーの球筋に慣れてきて、

そのうえうちのピッチャーはスタミナを奪われている。

そこへ上位打線からはじまる、などとなるとイニングの山を迎える、と感じるものだ。

 

そのいやな時を乗り越えれば、こちらに勝機があると感じ取る。

これも‟流れ”があるからそうなるのではなく、まさにこれこそ競技であり、ゲームだ。

競技性を持たせるために、そういうタイミングが起こるように設計されているのだから

起きるべくして起きるゲームだ。

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