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伝説のプレーを生んだ清原の躊躇 87年日本シリーズ辻の走塁

昨日は、伝説となっている87年日本シリーズでの辻の走塁について記した。

2019-3-14 伝説のプレーはこうして生まれた。87年日本シリーズ1塁から突っ込んだ辻のホームイン

 

そして、このプレーが生まれた伏線があると記した。

 

戦前から、クロマティの緩慢プレーを突こうと画策していた伊原3塁コーチは

辻のプレーが生まれる前に、2塁ランナーだった清原にセンターへの大きな飛球で

3塁を回させるプレーをした。

 

この飛球、クロマティは背走しながらのキャッチだったので体勢が悪く、

強い返球ができない。

そこを見越した伊原は、清原を一気にホームへ突っ込むよう指示した。

 

ところが、清原が3塁を回ったところで、1度躊躇して脚を止めてしまった。

それでも、まだ返球が来ないと見えた清原はもう一度ホームへと駆け出し、

結果はセーフとなった。

 

清原が躊躇したことで、これは単に清原の暴走という印象を巨人に与え、

巨人は、クロマティのプレーを突こうとしている西武の作戦だということに

気づかなかったとされている。

走塁に甘い清原のプレーだということで警戒しなかったと言われるのだ。

 

これがノンストップで清原が突っ込んでいたら、

西武はそういう戦略をもっているのだろうと警戒されてしまっていた。

そうなっていたら辻のプレーは生まれていなかった可能性がある。

本来、1度しか使えないはずのプレーをもう1度使えるチャンスが生まれたのだ。

 

走塁に熟達していない清原のおかげで、バレずに済んだケガの功名だったのだ。

しかも、清原はセーフになっているのだから、結果的には最高の走塁だった。

 

とは言え、実際には清原にも伊原が腕を回していたのだから、

本当にそうなのかは疑問符が付く。

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