昨日は、菊池のオーバーランアウト判定、緒方監督の退場について記した。
2019-5-6 菊池の帰塁アウト 緒方監督の退場 リクエストか抗議か
こういう定性判定はその時の感覚による。
つまり、タッチが早いか遅いかというような定量判定ではなく、
進塁意思があったかどうかの定性判定は審判の感覚によるのだ。
こういう類の判定にはこんなものもあった。
昨年のセンバツでの花巻東-東邦の一戦。
東邦の4回の攻撃。
東邦は1塁ランナーがスタート。投球はインコース低め、バッターの足付近に来た。
これをバッターは足を引いて避け、その反動で今度は前へ、つんのめる形になった。
すると足が前に出てしまい、右足がホームを踏んでしまった。
これにより、キャッチャーの2塁送球の真ん前に立つことになってしまい、
キャッチャーの送球は浮いてしまった。
したがい、審判は守備妨害を宣告した。プロではとらないかもしれないプレーだ。
守備妨害を宣告するのは、その通りだろう。
完全にキャッチャーの前をふさいでおり、送球の邪魔をしている。
だが、この場合、投球を避けた反動でたまたま、そういう体勢になってしまったからであり、
わざと妨害したわけではない。
だから守備妨害でいいものの、打者アウトはかわいそうだ。
ここは、不可抗力であるのだからランナーは1塁へ戻して再開が妥当だろう。
これが、空振りをして体勢を崩して、前をふさいだのなら打者アウトでもいい。
それは、空振りをするというバッターのミスにより起きた行為だからペナルティがあっていいのだ。
しかし、このケースは、
投球がバッターの近いところに来て、それを避けたために起きたプレーだ。
しかし、ルールにはその規定がない。
守備妨害としたら打者アウトとするしか方法がないのだ。
だから、審判の判断は正しい。
だが、プレー再開にとられた次第としては納得いかない。
ルールの欠陥だ。
このプレーを受けて東邦のみならず、各チームも取り組むべき課題を発見した。
とにかく、盗塁があるケースではバッターボックスを出ないようにする。
そのためには、不意に避けなければいけない投球に対してどういう体勢をつくっていくのか。
菊池の場合も、その対応を審判とチームで話し合い、今後、このようなケースは
どうするかを確認すべきだ。
とりあえず、現状では菊池がファーストを避けただけですよと即座にアピールする
ということだろう。
菊池のケースも東邦のケースもどちらも不可抗力にて起きたプレーであり、
今後も起きうるので対処法を生み出す必要がある。
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