毎日野球コラム - 野球コラムサイト -

未熟プレーとハイセンスプレーの紙一重Ⅱ

昨日からのつづきで、拙劣に映った日ハムのプレー。

2020-7-28 未熟プレーとハイセンスプレーの紙一重

 

まず、荻野が左中間を破る。これに対してレフトとセンターが打球を追う、その動きに合わせて、

ショートがカットに動く、ファーストはもうファーストベースを守っていても仕方がないので

ショートの後ろの2枚目のカットに入る。

この場合、左中間を破られた時点で2塁で刺すことは不可能なので、チームよっては

ファーストが打者走者の荻野を追っかけてセカンドベースカバーへ向かう。

セカンドがベースを離れて、ショートの後ろの2枚目のカットラインに向かう、となる。

または、ここの判断が難しいのだが、ホームが無理だと思えば、セカンドは

サードへのカットラインに向かう。

他の選手はベースカバー、そのカバーというところに全員が動く。

 

この時、間に合わないホームを諦めて、カットマンがカットしていれば荻野は進塁できなかった。

カットのファースト中田は本塁クロスプレーになると思ったのだろうが、

その判断では野球センスが足りないということになる。

荻野も暴走なのだ。荻野は中田が必ずカットしないと読み切ったのか。

それならば、逆にハイセンスだ。

中田の方も、荻野をおびき出して、サードで刺してやろうと後ろのキャッチャーを信用して

スルーしたとしたらハイセンスだ。

キャッチャーの石川が、もっと前で捕りに行き、サイドから投げれば、サードで刺せた。

 

裏を読んでのプレーが誰もできていないとしたら、全てが未熟なプレーで

3塁クロスプレーになってしまったということになる。

逆に誘い出した中田、読み切った荻野という、駆け引きがあったのならハイセンスであり、

石川のダッシュと送球が遅かったということになる。

 

解説者が触れたのは中田がカットすべきだったということだけだ。

これらは凡プレーの連続だとしても、誰にもエラーがつかず、後にも取り上げられず忘れられていく。

ハイセンスな攻防があったとしたら、あの時の一瞬を、当事者に聞き、どういうひらめきで

そのプレーを選択したのかを追求すると野球のおもしろさが伝わる。

全てが記録には残らず、通り過ぎていく。

野球情報メールマガジン

https://twitter.com/yakyucolumn

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

傑作コラム

TOP