毎日野球コラム - 野球コラムサイト -

走塁は27メートル先へ進めるか0メートルかの判断

勝負に影響を及ぼす、あるいは勝負を決定するホームランやゴールには

その前にそれを引き起こす大きなプレーがあるものだ。

2022-12-15 ホームランには伏線がある

 

塁間は27メートルほど。

野球の走塁は27メートル先に行けるか、間にあわないか、で判断する。

26メートルまでは行けるからそこまでは行っておこう、という判断は通用しない。

わずか数センチベースの手前でタッチされても、アウトはひとつ増え、ランナーが1人少なくなる。

逆に全く進塁など不可能と最初からあきらめてしまえば、アウトは増えず、ランナーは残り、

進塁を狙った積極プレーによるタッチアウトの時よりは得点確率は高まる。

 

この判断が勝負に大きく影響を与える。

走塁はスピードがある選手がそれは武器となり、相手に脅威を与えるが、進塁しなければ

それは無意味と言え、鈍足選手と何ら変わらない。

俊足選手が26メートル先まで行けるけど27は無理だから進塁を諦めても、鈍足選手がベースから離れず

全く進塁を諦めても、塁にとどまっているということは変わらないのだ。

走塁とは27メートル先まで行けるかどうかなのだ。

 

したがい走塁はスピードより判断が大事となる。

自身の走力と相手の守備の力量を一瞬で判断して27メートルの差を埋めるか、とどまるか。

 

この判断が優れていれば、スピードがなくても好走塁を生むし、逆に速いばかりで

判断を誤っていれば、宝の持ち腐れとなる。

この時の持ち腐れはいつも先の塁を狙ってばかりいる俊足ランナーがよくアウトになる、という事に限らない。

俊足ランナーがギリギリにでも間に合う走塁を選択せず、いつも安全な選択ばかりして

塁にとどまっていることも持ち腐れだ。

判断が甘く、先に進まないということは鈍足がやることと変わらないのだから、チームの武器にならないし、

勝利をたぐりよせられない。

 

これが野球の走塁ルールのおもしろいところだ。

陸上は前にだけ自分の最大スピードで走ればよい。

サッカーやラグビーもどこまでも走ってよい。

野球は1塁へは思い切り走っていいが、その先は間に合うか間に合わないかで決め、

ベース毎に区切りがあり、そこまで思い切り走って、また休んで、もしくは突っ切ってを繰り返す。

走者にとってはベースという安全地帯に早くたどりつきたい。

この他のスポーツには見られない走塁のおもしろさを明日また取り上げる。

野球情報メールマガジン

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

傑作コラム

TOP