ランナーが複数いたらそうは言っていられない。どうしても挟んだランナーをさっさと殺して、他のランナーをケアしたいから。特に後ろのランナーを挟んだ場合にはこの心理は強く働く。後ろのランナーを挟んだ場合に強く心理が働くのは、前のランナーが気になるからで、前のランナーはホームに近い位置にいる。野球のセオリーは前のランナーを殺すこと。それは失点に近いから。挟殺プレーにしても封殺プレーにしても前のランナーを先に殺すよう野手は動く。外野からの返球にもカットマンは前のランナーを先に行かせないようカットラインをつくることが基本だ。
セーフティバントと犠牲バントは性質が変わってくる。犠牲バントは送りバントであり、ランナーを進塁させることを目的とするからフィールド内に入れなければいけない。ファールにするとカウントを悪くし、作戦変更も考える。フィールド内に入れさえすればいいというものではないが、転がせば走ることに専念しているランナーが次の塁に到達してくれる可能性は高いものとなる。セーフティバントは中にいれることが目的でない。自分が生きなければいけないので、相手守備陣との駆け引きとなる。
プロはその試合に勝つことではなく、ペナントレースに勝つことだ。もっと言えばCSがある今3位まででもいい。勝つべく試合は3日後にあると思えばそういう戦略もある。対戦成績の良い相手に確実に勝つピッチャーをぶつけるとか、弱っちいチームに3連勝する戦略とか。良いピッチャーとは剛球、三振、完全試合でなく計算できるピッチャー。チームは何点とられようと勝てばいい。
ボールでは統一球や飛ぶボールが、とても話題になった。MLB仕様のボールはすべりやすいと言われ、国際戦ではボールの対応に苦労する選手が多い。バットは、実績のある選手から良質の木を使えるそうで、その性能は違ってくることになる。最近の金属バットは30年前と比べて雲泥と言ってもいいほど性能が上がっている。スパイクは歯の位置を選手の体型、特性によって変えることができるようになり、軽量化が進んだ。グローブは大昔、片手で捕球することが難しいほど、今から考えれば粗悪なものだったが、今は、選手一人ひとりの注文によってオーダーメイドできるほど、それぞれ違う形のものを作ることができるようになった。肘あてですら、それのおかげで恐れずに踏み込んで行けるようになり、本来はケガ防止の目的だったものが、打者の成績向上に貢献しているかもしれない。


