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アベレージヒッターが少年野球のグラウンドで打つ 選手の巨大化と球場の狭さ

大谷が自己最多に並ぶホームランを記録し、MLB1年目から日本時代以上の打撃を見せた。さすがだ。

大谷のこの打棒は何といってもあの体のでかさがベースとなる。

体のでかさがあってこそ、もてる技術が生かされる。

速い球を投げられ、遠くに飛ばすことができるので身体能力は高いという判断になろうが、

糸井のように見た目ではっきりバネがあるというタイプではない。

あの体のでかさがなければ、ホームラン量産はない。

アベレージヒッターが少年野球のグラウンドで打っているようなものという表現がピッタリだ。

 

これは、大谷にだけ当てはまるわけではない。

フライボール革命なる意識が大きく取りざたされ、

選手の大型化の傾向があり、それが世界のスタンダードとなっている。

アベレージヒッターが少年野球のグラウンドで打っているようなものということは

今の選手たちのサイズに球場が合っていないということだ。

 

そもそもは、体の大きさがなければ、技術もへったくれもない。

技術が高いが体が小さいのでプロにはなれない野球経験者は多くいるが、

体が大きく、技術をもつのにプロになれないという人はいない。

技術を生かすにも、体がなければだめであり、また技術をさらに高めていくために体の大きさ、つまり

パワーが必要なのだ。体のでかさがなければ、はじまらないということ。

その打ち方でホームランになるなら、俺でもできそうだと思わされるプロ野球選手が多いこと。

つまり技術的に高度に映らないのに、プロの世界で活躍する選手を目にするということだ。

 

プロの野球はいろいろの事情があるが、個人のバッティングを優先して打って、点を獲る野球だ。

巨大化が進み、球場の広さやルールが変わらなければ、

ただでさえ打つことだけの作戦になりがちなプロの野球が大味な試合になる。

一昔前のアマチュアが金属バットを使っていたころのような10点ゲームも当たり前になるかもしれない。

MLBではホームラン合戦という様相だ。

 

野球の本来の面白さはホームランの応酬ではなく、戦前に分析したこと、机上で計算したことを

現実に施し、その戦略がハマり、頭で考えたことが体を使うスポーツに適用され、

その通りとなることにある。ばくちの野球は面白くない。

 

ならば外野フェンスをなくしてしまったら、どうだろう。

明日へ続ける。

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