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走塁は左回り。これにより最大の理不尽、右打者不利が生まれた

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昨日まで3回に渡り、ゲッツーの際のセカンドのベースへの入り方について記した。

2018-7-4 ゲッツーのとり方 セカンドのベースへの入り 左足か右足か

2018-7-6 ゲッツーのとり方 セカンドのベースへの入り 左足か右足かⅡ

2018-7-10 ゲッツーのとり方 セカンドのベースへの入り 左足か右足かⅢ

 

その中で内野はファースト以外、必ず右利きが務めると記し、

その理由は、内野手の送球は左へ投げることが圧倒的に多いからということだった。

それはルールの中で走塁が左回りとなっているから。

今日は、右回りの野球があったら、ということを想像してみる。

 

野球が誕生して以来、走塁は1塁から左回りに進んでおり、右回りで行われたことはないだろう。

これにより、最大の理不尽である右打者不利が生まれた。

 

1塁に近い左打者は右打者に比べ1塁到達に3~4歩、距離が近くなる。

 

この影響とイチローの出現により最近の若い選手は左打者が大変多くなった。

右打者より多いチームも珍しくない。

そして、その特徴として右投げの選手が多い。

つまり、もともと右打者だったのに左に替えているわけだ。

 

左打者で足の速い選手はいわゆる走り打ちということが可能だ。

ピッチャーの変化球に崩され泳がされたとき、左足を前に出しながら

バットに当てるだけで内野ゴロをヒットにするという打ち方のこと。

 

意図してやる場合と苦し紛れの産物のケースがあるこの打ち方、

バッティングはしっかり地面を足でつかみ、しっかり回転し、

しっかりバットに当ててから走らなければだめと今の野球理論では否定されることが多いものだ。

しかし、塁間が野球より狭いソフトボールでは、

この打ち方は作戦のひとつとして活用されている。

 

左打者は走りながら打ち、内野安打をハナから狙うのだ。

ソフトボールは塁間が狭いので、

ただでさえ内野手は捕ってすぐに送球しなければ間に合わないのに、

この打ち方をされた内野手はさらに素早いフィールディングが求められ、

ミスを誘うこともある作戦なので活用されている。

 

よく、左打者特有の打ち方とか左打者と右打者では体の使い方がちがうなどと言う。

これはとりもなおさず

左打者の背後に、右打者の正面に1塁があるからだ。

 

左打者が引っ張ったとき、後ろ足である左足が1塁方向へ走り出そうと前に出る。

これにより体がよく回転しているように見える。

また、1塁側へ寄り掛かったように体を使いながらも流し打ちすることもでき、

当てるだけで三遊間方向へ打球を飛ばす打ち方もよく見る。

 

これをやると技ありとか、うまいとか評されるが、右打者が3塁方向へ寄り掛かったように打つと

投手に崩されたという印象が残り、かっこ悪く映る。

右打者でこのように打っているのは内川を思い出す。

 

そのため、左打者のような体の使い方をしたら

打撃技術や打率や球の捉え方は変わるのではと思われるのだ。

3塁方向に走るつもりで打ってみれば、そういう打ち方になるだろう。

しかし、実践ではなかなか打ったら1塁へ走らなければ、あるいは

1塁へ早く到達したいという気持ちが働き、うまくいかないものだ。

 

だから、反対方向への走塁を取り入れたら、左右の打者でその結果はどう変わるのか

とても興味深い。

 

左打者の背後、右打者の正面に1塁があることから

左打者と右打者で体の使い方が異なり、

バッティングの質までも変えてしまっていると思われる左まわりの走塁。

 

それではどのようなルールがいいだろうか。

 

プロなら長いペナントレースで試合ごとに変えればいいかもしれない。

一発勝負のトーナメント戦ならば、奇数回と偶数回で変えてもいいかもしれない。

 

つまり、1回の表裏は両チームとも今まで通り左回りにして

2回の表裏は両チームとも右回り=今の3塁が1塁になるわけだ。

 

これでいくと、その試合は全部左回りだった、とか反対に全部右回りだった、という選手が出てくる。

それはそれでおもしろいと思うが、さらに公平にしようとすれば、

打者ごとに前回と違う回り方をするとしたいところだが、これは難しいので

やはり奇数回と偶数回で変えればいいか。

 

このようにすると

打者の体の使い方、打ち方が変わるだけでなく

さらにエキサイティングな戦法になることがある。

それは、次回へ。

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