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さよならワンポイント

MLBでワンポイント登板を難しくするルール改正がなされるようだ。

 

単なるルール改正ではない。

長く野球の仕組みとして規制されていたものを変えるので、競技自体を揺るがすルール改正だ。

コリジョン、リクエスト、ストライクボールの順番などとは質を異にするものだ。

 

球数制限というものも同様に野球の仕組みを変えるものであるが、

これは国際戦のみに適用されている。

国際戦は各リーグ戦と違い選手の本職の場ではないという理由があり、

さらに集められたピッチャーが皆実力があるということから、

球数を制限することも容易に受け入れられる。

 

このワンポイント登板を難しくさせるルール改正の理由で大きいものに時間短縮があるそうだ。

またここでも時間短縮だ。

本来、野球は間があるスポーツで、駆け引きを要するので時間を短縮すると深みに達しない。

高校野球のようにすべての場面で急げ、急げとしているととても淡泊なものになり、

投げて、打って、を繰り返すばかりとなってしまう。

また、本来、野球ファンであるならばそこで展開されている野球が長く続き、好きな選手の

躍動を長く見られるならば、うれしいはずで短縮などしてほしくないと思ってしかるべきと思う。

実際、入れ込んでいるアーティストのライブはずっと続いてほしいと思うだろう。

 

とは言いつつ、この間を楽しむ野球を理解しようと思えば、ずっと注視し、

選手は今何を考えているのだろう、ベンチはどういう戦略を考えているだろうと

思考を巡らせていなければならない。

応援歌を歌っていたり、ものを食べていたりといった暇などない。

だが、これが3時間もずっとその状態を続けるのはさすがにしんどい。

と言うよりできない。

実際、当事者の選手でさえ、1試合ずっと考えているなどということはない。

タハ゛コを吸ったり、ベンチの後ろに下がったり、選手同士で談笑したり、

人間の集中はもたないので時間短縮という発想もうなずける。

しかし、試合を淡泊にするということには神経を払わなければいけない。

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