野球は勝敗をピッチャーが握り、ピッチャーが最も体の負担を強いるという
競技の特性があるから酷使が問題になる。
2018-8-23 吉田投げすぎ問題 毎年問題になりながら手を加えられないまま100年
他のチームスポーツでひとつのポジションが必ず、勝敗の行方を握るなんていう種類のものはない。
野球は必ずピッチャーだ。勝敗の行方は100%ピッチャーだ。
問題になるのは、暑さ、球数、日程といったところ。
特に猛暑が一般的にも話題になっているご時世なので、大人たちはこの暑さでの野球にビビっている。
しかし、暑さはやっている側からすると言われるほど気にならない。
疲れたとか、もう投げられないとかは選手の口をつくことはあるが、暑くてできないなど聞いたことがない。
暑い時期をずらして開催したとしても、暑い時期に野球をやらなくなるわけではない。
時期をずらした試合のための練習を夏にする。同じことだ。
そして、毎日、暑かろうが寒かろうが野球に打ち込む彼らは真夏のたった一試合に
くたばるほど弱くない。
実際、グラウンドは土と芝生であり、その上に水をまき、建物に囲まれているわけではないので風が通る。
そして、野球は攻撃している時、順番がこなければベンチの日陰で休める。
さらに野球は正味走っている時間は数十秒から多くて数分。
ピッチャー以外はどうってことない。
一般の生活では、コンクリート、車の排気ガス、クーラーの室外機、ビルディングによる暑さに参っているので、
そんな中で野球をやるなんて倒れてしまうと考えてしまいがちだが、グラウンドは意外と涼しい。
ベンチのこもった中にいるより、グラウンドに立ったほうが涼しいと感じることもあるほどだ。
そして、選手たちは暑い時にやりたがっている。
高校野球を子供のころ見て育ち、そのプレーに憧れて野球という青春を選択した多くの選手たちにとって、
その先輩たちと同じような戦いを体験したい。
夏は人間の心理として開放的となり、気持ちが高まる季節だから、やる方も観る方も高揚するので
応援の度量は最高潮になる。この中で目一杯戦いたい。
気温が高まらず、曇りの中や雨の中で、一発勝負の試合で敗け、
夏の暑さを感じないまま終わってしまうことの方が嫌だ。
だから、暑さの中での開催には、さほど気になっていない。
気になるのは、その暑さの中で連戦を強いられることだ。
休養が与えられ、試合間隔があれば、今の暑さはまだ大丈夫。
だから、暑さへの対策ではなく、問題なのはその日程なのだ。