甲子園優勝ピッチャーというのは優勝を決めた最後の一球を投げたピッチャーを言うのだろうか。
つまり、最後にマウンドにいたピッチャーだ。
ところが、最近は高校野球も分業となったり、複数のピッチャーで勝ち上がったり、
背番号1がエースとも限らなかったり、と必ずしも一人に比重が偏るということではなくなってきた。
だから最後にマウンドにいたピッチャーはたまたまその時だけいた可能性もあり、
勝ち上がるのに重要な働きをしたピッチャーは他にいるかもしれない。
そうなると甲子園優勝ピッチャーを優勝するために最も価値があるピッチャーと定義した場合、
最後にいたピッチャーとは限らないということになる。
甲子園優勝ピッチャーとしてその選手を言う場合そのチームのエースとして大会中、
多くのイニングを投げ、特に決勝戦は大部分のイニングを投げ、必ず最後のマウンドにはいた、
というピッチャーに思われる。
日本の野球ではほとんどが高校野球を経験するのでその頂点を意味する甲子園優勝での
最後のマウンドにいた、そして優勝するために大活躍したピッチャーはそれだけで
大きな勲章になる。
それだけで、と表現したが、大変なことだ。
プロの超一流ピッチャーでも甲子園優勝を経験していないピッチャーの方が圧倒的に多い。
しかも、そういう人達で高校野球を経験していないという人はまずいない。
だから、高校野球を終えた後、ピッチャーとして大成しなかったり、
ピッチャーを辞めたりしてもプロの超一流投手に対して、
甲子園優勝ピッチャーということで上から見下ろすことができるものだ。
そして優勝ピッチャーという言い方の他に、胴上げ投手というのがある。
これについては次回へ。
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