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チームは勝つためにある

高校野球は夏が終わると新チームが始動する。

しかし、その前から1年生として入部してきた選手たちが中心となる頃を見据えて

思い切ったチームづくりをすれば、2年以上の期間で仕上げることができる。

1年生が入部した時からチームづくりをその1年生が中心になる頃を見据えれば2年4か月後に

最強チームができあがる。

 

高校野球は終わってみてから、あーすればよかったとか、こうしておけば、

ということが数多いものだ。

高校生の10代の時の感性や知識で野球をやっていても未熟なことだらけだからだ。

新チームになり、1年間で仕上げるにはやりきれないことや気づかないことが多すぎる。

2021-12-29 高校野球の引退は選手の寿命でなく勝敗と時期が決める

 

昨年の神奈川夏の大会で決勝まで進んだ相洋高校は東海大相模に勝つという
目標を掲げ、

昨夏のレギュラー3年生が中心となる頃を見据え、1年の秋からチームづくりをしてきた。

約2年をかけたチームにより神奈川大会で東海大相模を追い詰めた。

初の決勝進出で8回2死まで3点リードだった。

ピッチャーの代え所次第では勝っている試合だった。

東海大相模はセンバツが行われていたら優勝候補に挙がるほどのチームだった。

つまり、2020年の高校野球界の頂点を狙えるチームだったということ。

 

東海大相模のような全国レベルのチームは毎年レベルの高い選手が入ってくるので、

その時実力が高い者から順番に使っていけばいいが、そうでないチームは目標
によってチーム作りをする。

今回の相洋のように東海大相模をターゲットにするとか、ベスト8を目指すとか、

甲子園出場を目指すとか。

その目標でチームづくりが変わり、東海大相模をターゲットにした相洋は

目標成就にあと一歩というところだった。

 

おそらく相洋は昨年の夏の3年生が新入生として入部して来た時に、

才能あふれる彼らを鍛え、

2年後に最強のチームとなるよう目標設定したのではないか。

そして東海大相模をターゲットとすることで、チームの能力を最大にしようとしたのだ。

 

8回の満塁のピンチで2つ目のアウトは4番打者を三振にとったものだ。

この時の10番をつけたピッチャーがとてもいいピッチャーだった。

全国を見回しても好投手に推されていいほどのピッチャーだった。

ところが2死満塁となったところでエースナンバーのピッチャーに代えた。

実力は10番のピッチャーの方が上に映った。

代え時が違えば、あるいはもうちょっと引っ張っていれば、勝っていた可能性は十分ある。

しかし、これもチームの方針だったのだろう。

先発した左ピッチャーからこの10番のピッチャー、そしてエースナンバーのピッチャーを駆使して

勝ち上がるチームづくりをしたということなのだろう。

だから傍目にはもう少し引っ張った方がいいと思えたものも、そこはこれまで培ったチームづくりと、

勝ってきたパターンにこだわったのだろう。

1年生の時からのチームづくりだからだ。

 

目標のためのチームづくりはリスクも伴うが、リスクをとらなければ大願は成就できない。

相洋がとった戦略にもリスクはあった。

それは明日へ。

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