野球の象徴としてボールがあり、それを捕るためのグローブがありそれを打つためのバットが
あるのだが、実は最重要は多くのスポーツと同様、脚だった、という話のつづきだ。
ベースというものを考えて4つ駆け抜けて1点としたことで、こうすると得点するには、勝つには、
ベースを奪う方法として脚の速さ、ランニング技術、リード、スライディング、判断力、などが必要となるに至った
野球はベースボールという。
ベースとボール、バットは登場しない。
主役はまず、ボールだ。ボールを投げ、それをどう対処しようか、ということでバットが考案された。
そしてベースとボールだからベースを駆け抜ける競技としてルールを整備していった。
その創造過程としてボールからだから野球はピッチャーということになる。
この出発点が後に多くの人を虜にする野球の仕組みが決まり、ピッチャーが勝敗を100%握る競技となった。
他の団体競技で1人にこれだけ勝負の比重がかかるものはないだろう。
野球においてピッチャーは自分の意志を球に伝え、打者はバットに思惑を委ねる。
ピッチャーだけがボールを自分の意志により自由に扱えるのだ。
打者はそのピッチャーが投じた球に応じてバット操作をしなければならない。
野手は打者が返した打球に合わせて、動かなければならない。
走者はボールを扱わないが、野手の位置と動きに合わせて走らなければならない。
今夏、神奈川決勝の先制点は2死1塁から横浜4番打者がライト前ヒットを放った。
セカンドは飛びついたが、ライト前へ。
ランナーは迷わず3塁へ向かった。
ライトはこのランナーが目に入ったのか、ファンブルした。
セカンドはこの時点でバックホームへのカットラインに入らなければいけないところ
セカンド返球へのカットラインに入ってしまった。ライトもそっちへ返した。
セカンドがそっちへ行ったのなら、ライトはファーストへ返さなければいけなかった。
こうして、先制点が入り、これを三塁コーチのファインプレーと伝えていた。
まあ、それはそれでいいだろう。
おそらく三塁コーチはカットの位置やライトの動きと返球を見て回したのだろう。
この時はバッターランナーが2塁を狙ったからそこをライトは刺しに行った。
そう考えると難しいプレーではあるが、バックホームしておけば点をやらずにひとつアウトを増やせた。
2塁もタイミングギリギリだったので刺せれば1点は獲られるもののアウトがひとつ。
ところが、カットに入ったセカンドが捕ってバックホームしたことでオールセーフとなった。
こうしてアウトなしで1点献上という守る側からしたら最悪の結果となった。
格下のチームが先にエラーをしたり、フォアボールを出したりして失点したらまず勝てない。
格下チームは自分たちが順調な試合運びをしてやっと勝負になるからだ。
つまりこの走塁によりゲームの趨勢があっという間に決まったゲームだった。
明日へ続く。
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