敗戦処理ピッチャーはその名の通りビハインドのゲームでしか投げない。
というより、勝ちゲームに投げるピッチャーではないから、と言う方が適切だ。
2022-6-28 光を照らされることはない敗戦処理ピッチャー
勝ちゲームとはリードした状態で試合が進行している試合を言い、逆転してリードを奪えば
そこからが勝ちゲームとなる。
リードした状態になれば、そのまま抑えれば白星となるからチームの良いピッチャーを繰り出し、
リードを守る。
そういう戦い方をするのでクローザーやセットアッパー、ワンポイントというピッチャーが生まれた。
これらのピッチャーがいるのも全てピッチャーは使い続けられない、という理由による。
プロはリーグ戦なので相手よりひとつ白星が多ければいい。
今はCSがあるので優勝さえもしなくてもいい。
しかも長丁場なので、ピッチャーを使い分け、負け試合を換算しながら戦う。
これにより、リードしているゲームは取りに行き、良いピッチャーをつぎ込む。
敗けたら終わりのトーナメント戦の高校野球に敗戦処理ピッチャーなど存在しない。
長丁場のリーグ戦はリードされているゲームは、敗戦処理に代表されるビハインドゲームで投げるピッチャーが登板し、
なんとか点差を広げられないことを願う。
そして、何とか逆転してくれ、とベンチは願う。
逆転したら、勝ちゲームに投げるピッチャーを登板させる。
リードされているゲームに良いピッチャーが登板し、それ以降、パーフェクトに抑えても
逆転できなければ、その後10点とられようと一緒だからだ。
1点差でも10点差でも負け数はひとつで黒星1は変わらない。
ピッチャーだけ無駄遣いとなってしまう。
無駄遣いとはピッチャーは投げ続けられないからに他ならない。
ピッチャーは投げ続けることが出来なく、休養を取りながらでないダメということと、
プロの試合は負ける試合をつくるから敗戦処理という役割が生まれる。
仕組みと事情が全く違う高校野球はこうはならない。
明日へ。