野球はピッチャーが勝敗を握る。
その象徴としての話を記した2017年10月3日のコラム。
2017-10-3 桑田、清原85年組×野村、橋本、立浪、片岡、宮本87年組 野球はピッチャー
ピッチャー1人のおかげで勝つことはあっても、野手1人のおかげで勝つということはない。
ピッチャーが抑えれば、野手が何もしなくとも負けることはないが、打者1人が4打席ホームランしても、
ピッチャーが崩れれば負ける。
象徴的な話にPLの85年組と87年組が対戦したら、どっちが強いかというものがある。
85年組とは、桑田と清原を代表とし、プロ野球選手5人を輩出した世代だ。
87年組とは、野村、橋本、立浪、片岡の4人とひとつ下の宮本を加え、やはりプロ野球選手5人を
輩出した春夏連覇世代のこと。
この85年組と87年組の当事者の話によると
ワンマッチでやれば、85年組に分があるのではと。それは、桑田という大エースがいるから。
桑田が抑えてくれるので85年組が勝てると。
3連戦となれば、桑田でひとつ勝つとしても連投できないので
野村、橋本、岩崎という3枚のエース級を抱える87年組に分があるのではと。
さらに、1戦だとしても、甲子園の決勝であたれば、87年組が勝つのではないかと。
それは、トーナメントを勝ち上がるのに、桑田が連投し、疲労がある状態では、
ピッチャー3枚を擁する87年組に分があるだろうということだ。
野球はピッチャーということの象徴的な話だ。
ワンマッチと3連戦、またはトーナメント戦での組み合わせで勝者が変わる可能性がある。
どの戦い方で強者を決めることが、真の優勝なのか。
消耗戦なら勝つけど、一発勝負なら負ける。
トーナメントの妙で勝敗が転じ、長丁場のリーグ戦では戦い方が変わる。
一発勝負で勝つのが本当の強者か、連戦を勝ち抜くチーム力が求められるのか。
数十試合負けようが、ひとつ勝ち数が多いチームが優勝となるプロのペナントレースか。
一発勝負なら怪物ピッチャー1人で勝つことも可能だが、トーナメント戦は複数を必要とする。
プロの長いシーズンなら、負け試合を作りながら、勝てるピッチャーで確実に勝てる試合を
モノにしていく。
同じプロのシーズンの戦い方でも、野球とサッカーでは戦い方が異なる。
それは、野球はピッチャーに勝敗を依存するからであり、
サッカーはエースと呼ばれる選手1人で勝てるわけではないから。