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野球の他の競技と決定的に違うこと3つ目Ⅱ

野球の他の競技との違うところ3つ目のつづきだ。

2020-1-3 野球の他の競技と決定的に違うこと2つ

2020-1-10 野球の他の競技と決定的に違うこと3つ目

 

全く違う動作をするピッチャーとバッターでは対戦という表現は

本来、あてはまらない。

チーム対チームは対戦だ。ピッチャーの投げ合いも対戦だ。

ところが、ピッチャーとバッターということになると話は変わる。

ピッチャー同士、バッター同士の優劣は計れても、ピッチャーとバッターの選手としての優劣は計れないのだ。

 

野球くらいではないだろうか。

やることが全く違う2人が対戦の図式をとるのは。

PK戦のキッカーとキーパーくらいか思い浮かぶのは。

 

そして本来、対戦と呼ぶのであれば、勝ち越した方が優秀であるはずだ。

つまり、投手と打者の対戦であれば5割超抑えれば投手の勝ち、5割超ヒットすれば打者の勝ち。

5割丁度なら引き分け。

しかし一般的には3割打つと打者は優秀とされ、

対戦としても打ちこんでいると評価することが多いもの。

 

マウンドからホームベースまでは18.44メートルと規定されている。

たとえば、これを1メートル伸ばしても1メートル狭めても、今の野球概念を大きく変えることになるだろう。

1メートル伸ばせば、首位打者は毎年5割を超えるかもしれない。

逆に狭めれば、2割そこそこで優秀となるかもしれない。

 

作戦も変わってくる。

1メートル伸ばせば、打つ作戦が増えるだろう。

10点くらいじゃセーフティーリードにならないかもしれない。

狭めれば、バント、盗塁、待球作戦が増えるかもしれない。

 

選手の需要も変わる。

1メートル伸ばせば体の大きいパワーがある人ばかりがプロ野球選手になり、

狭めれば、足の速い選手が求められるかもしれない。

 

現に一昔前の社会人では金属バットを使っていたため

打ち合いの試合が多く、ホームラン合戦、10点ゲームという内容だった。

 

統一球、飛ぶボールと話題になったボールの変更でも

打率、防御率、ホームラン数で劇的な変化をもたらした。

 

このように競技のバランスを重視してルール変更が可能な、人間が考え出したスポーツには

恣意が介在すると競技自体が大きく変わることになる。

したがい、投げることと打つことという全く違う行為により名勝負と言われてきた、

村山VS長嶋、江夏VS王、江川VS掛布、野茂VS清原、伊良部VSイチロー、黒田VS松井も

その絶妙なさじ加減においての産物であり、両者の優劣を測るという勝負ではないのだ。

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