だいぶ前、
右へ打てといわれる理由が結論していなかったので
つづきを。
右へ打てとは右打者にとっての右方向、
つまり1,2塁やライトの方向だ。逆方向ともいう。
右打者にとって左方向は引っ張ると言う。
左打者にとってはそれぞれ逆が引っ張る、逆方向、ということになる。
逆方向への打球を捨てて勝負した大打者がいた。
そう、王貞治。
王は、
天性の飛ばし屋=遠くへボールを運ぶことに長けていたためその能力を磨き、
ホームランを量産することでチームを勝利に近づける選手になることを選択した。
そしてファンもそれを望んだ。
ホームランを打つための野球人生だったのだ。
ホームランを打つためには引っ張らなければならない。
遠くに飛ばすためには強い力を加え、強い打球にする必要があるのだ。
そのため引っ張る。
引っ張ったほうが、力が加わる理由は以前に述べた。
落合が、
「打者はダイヤモンドの90度の角度へいかに入れていくかで勝負する。しかし、王さんは30度だけで勝負した。だから打者としては王さんがNO.1。」
という独特の表現で王の打撃を評している。
一方で逆方向へ引っ張る。という表現も聞く。
この表現を最初に用いたのは
私は、掛布だと思う。
逆方向へ打つ打ち方のひとつを「流し打ち」と言ったりする。
相手の投球の力を利用して、少ない力でヒットにする打ち方で
相手の投球をはじき返すのではなく、利用し、逆方向へ飛ばすのでこの言い方をする。
しかし、流し打ちでは力を加えられず、遠くへは飛ばない。
したがって逆方向へホームランを打つために「逆方向へ引っ張る」というイメージで打つのだ。
掛布の左方向へのホームランの映像を見るとこの表現の意図がわかる。
体は引っ張るときと同じように回転し、バットも強く振る。
ヒッティングポイントは引っ張る打球を打つ時より呼びこんではじき返すのだ。
こうして逆方向へホームランを打つ。
また、結論に達せず。