野球選手の寿命について傑作を振り返っている。
三つの理由が、新戦力に同等かそれ以上の選手が現れる、もしくは同等以上の選手が育った。ということだ。
レベルについていけなくなったことと通じる部分ではあるのだが、チーム内に自分と同等の選手で、
自分より若い選手が現れれば、その座を追われる。
組織は、常に血の入れ替えをはかっていかないと腐ってくる。
また、チームとしては、同じ力の選手がいたら若い選手を使う。
若い選手には将来への期待がもて、ファンも新しい顔を求める。
新しい顔を使い、血の入れ替えを計り、新陳代謝を繰り返さないと組織がくさり、ファンは飽き、
そのコミュニティ全体が衰退することにつながるのだ。
そのため、多少実力が劣っていても、できれば若い力を使うようチームは作用する。
野球はポジションが9つと限られている。
野手は、捕手を含めて8つで、レギュラーは毎試合出場する。
そのため、チーム内でトップの実力をもたないと出場の機会に恵まれない。
8番目の実力と9番目の実力では、起用の数に大きな差が生まれるのだ。
実力差がわずかでもレギュラーは実力を伸ばし控えは実力がつかず、その差は開いてしまうことになる。
同じように、今までレギュラーだった選手が、若手の起用により控えに甘んじると
その実力差に開きが生じる。こうして引退へと追いやられていくのだ。
したがって一流選手の引退は加齢によるものというより、常にかかえる怪我とこれによるトレーニング不足、
そしてトレーニング不足による実力の低迷、また、少しずつ上がるレベルの上昇に自らの実力が限界を迎える。
そして、新戦力と若手の台頭。これらがからみあうことによるのだ。
年齢は言い訳のことが多い。
最近の高校生のレベルは著しく高くなっていると感じる。
彼らがさらに上のレベルで野球をやることで日本の野球レベルがあがり、
現役のプロ野球選手が彼らを迎え撃つことになる。
10代の彼らが、さらに実力を伸ばすことで30歳過ぎでこの高校野球のレベルを経験していないプロ選手は
淘汰されていくだろう。
最近の小、中学生から高校生に至るまでのレベルの高さからプロ野球選手のレギュラーは
どんどん若返っていくことが予想される。
10数年前に甲子園で活躍し、プロへ行った選手たちはどんどん通用しなくなるだろう。