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弱小チームの間違った鍛錬 うまくはなるけど勝てはしないⅢ

金曜連載とした第3回目。

前回までは2016年4月29日 2016年5月6日

 

前回までで進学校・松山東が情報戦略を駆使し、東京の横綱・二松学舎に勝利したことを紹介した。

 

そこで

相手の立ち位置と自分の今いる地点そしてどこを目指すのか。

自分を知る。

自分を知って自分たちができることをやる。

これが、とても大事だ。

としていた。

 

ここまでは前回伝えた。

 

そこでひとつの例。

 

ある試合で実力の劣るチームが3点リードを許して中盤を迎えた。

実力の劣るチームとしては、もうこれ以上点はやれない。

 

2塁にランナーを置き、レフト前ヒットが出た。

レフトはタイミング微妙のランナーを刺そうとダイレクト返球を選択した。

しかし、その送球を見る限り、肩は弱かった。

にもかかわらず、点をやれない焦りから刺しに行ってしまった。

 

結果は返球が逸れ、打者走者の2進も許してしまった。

その後、その2塁ランナーも還り、5点差とされた。

ところが終盤反撃し、試合は1点差の敗退となったのだ。

 

結果だけで判断すれば、あそこで無理にランナーを刺しに行かず、

2進を許さないプレーを選択していれば、負けていなかったかもしれないということになる。

 

肩の弱いレフトの選手が自分の実力をわきまえず、

ダイレクト返球でランナー刺すという思考に至った結果が大けがになった。

 

自分を知っていれば、ダイレクト返球ではなくカットマンの頭に強い球の返球を選択する。

こうすればキャッチャーが刺せると判断したら、サードにノーカットホーム返球を指示。

無理と思えばサードがカット。にできる。

ホームで刺せるかもしれないし、無理でも2進を許さない。

プレーの選択肢を多くもたせる。

これによりキメの細かい野球をすることができる。

その後の自チームの展開も広くさせる。

 

自分を知り、チームで各個人の能力を共有し、戦術をかため

やるべきこと、というよりやれることを確実にこなすことだ。

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