選手集め、指導者、お金、練習場と道具の質、対戦相手といった環境で大きな差がある
名門校とそうでないチーム達。
実力が飛躍しやすい成長期とトーナメントにおける一発勝負だからこそ起きる
高校野球の醍醐味であるジャイアントキリング。
環境だけ見ればこれだけお金の差がありながら逆転があっては、予算を割いた強豪は
歯がゆい。
しかし、そんなことが珍しくないのは、たかが野球だからだ。
スポーツ競技というルール制約の多い中で優劣を競うので実力で劣っているとは思わない、
あるいは勝っている相手にも勝負では敗けを喫することがある。
使うバットは決められている、ピッチャーはマウンドプレートに足をかけて投げなければいけない、
打ったら走るのは一塁だけ、と他にも規制だらけの中でどんなスター軍団もどんなヘボチームも
球場へ来て、ユニフォームを着て得失点の差のみで勝敗を決める。
実力があるチームが、試合をやるまでもないからスピードガンの速さで決めましょうよ、というわけにはいかない。
面倒くさいからと言ってベッドで寝ながら戦ってプチ殺すというわけにはいかない。
制約の中で試合をしなければいけないのだ。
そして皆、同じ人間で、さらに同じ高校生。
ルールを巧みに、同じ高校生相手なら勝つ方法はたくさんある。
ただ大会制覇ということで言うと難しい。
大本命の超名門に勝つことはあっても甲子園出場はままならない。
全国何千という野球部で甲子園に出ていないチームの方が圧倒的に多い。
それは連勝が必要だからだ。
一発勝負の1試合でジャイアントキリングはあっても、それを数回繰り返すのは難儀だ。
だからお金をかけられる強豪校がいつも甲子園にでることになる。
だからと言って甲子園に出たいから、相手も弱くなれとは思わない。
そんなことよりそんな強い奴とやれることの方が楽しい。
たかが野球という遊びだもの。
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