WBCでは選考がダメで攻撃の采配がダメで、投手起用がダメで、代走周東は当然ということを記してきた。
2023-4-12 先発にこだわる 選考から采配までずっとヘタⅢ
メキシコ戦の周東の代走のつづきだ。
2023-4-13 勝負をかけて動く 選考から采配までずっとヘタⅣ
大谷のすぐ後ろまで来るほど快速をかっとばしたことと、
逆転サヨナラのホームインだったことと、WBCという注目が集まる試合だったことで、
村上のサヨナラ打とともに周東を起用したことが名采配として一般には映り、栗山の評価を上げた。
ここで周東の代走は当然の采配だったことは前回記したが、周東だったから
サヨナラのホームインができたわけではない。
大谷だって俊足なのに、そこに追いつくほど周東は速いような受け取り方があるが、
二塁ランナーの走塁と一塁ランナーの走塁は全く違うからこういう現象が起きる。
走塁の基本を大谷と周東がやったから、そういう風になっただけだ。
この場面は無死なので、ランナーは打球の質によりスタートを判断する。
二塁ランナーの大谷は左中間深くに飛んだ打球には落ちたのを確認してからスタートしてもゆうに間に合う。
そしてセンターがもし好捕したらタッチアップも考え、それほど離塁をしない。
それほど離塁をしなくとも落ちることが判ってからでもホームまで還って来られるからだ。
逆に一塁ランナーの周東はこの打球で是非とも生還したい。
ランナーは、バットのどこに当たったか、角度は、打者のパワーは、といったことを直感で把握して
打球がどこらへんに飛ぶということがだいたいわかる。
この時の村上の打ち方を見て、瞬時に周東は左中間を抜けると判断できた。
同時に周東はこの打球でホームまで還る、と決断した。
しかも左中間なのでその打球の行方を見ながら走ることができる。
センターの追い方と打球が視界に入りながら走ることができるのでなおさら抜けることがわかる。
さらに一塁ランナーを楽にさせる条件がこの状況にはあった。
それは明日へ。