今日で5回目となった連載。
2019-7-31 佐々木の決勝登板回避 論点はそこじゃない
2019-8-2 登板回避は日程緩和ですぐに解決できるが、それだけで事は済まない
今の日程で、1人のピッチャーに頼っての連投は明らかに投げ過ぎだ。
1人のピッチャーに頼った場合、ケガのリスクは必ずあるから、
そこを誰にどう遠慮させるのか。当然、その判断は監督ということになる。
青春を賭して、高校野球に打ち込んできた彼らが自ら球数を制限して、
投げることに制動を利かせようなどという発想には絶対にならない。
その瞬間に賭けているから。
この意思を尊重するなら、日程緩和しかないということになる。
過密日程で連投こそが高校野球、という見方から今は、酷使、という見方に180度
変わったと言ってもいい。
だが、1人に頼るチームには指導者にも選手にも、
そこをセーブする決断ができる人はいなかった。
大船渡高校が初めて、英断を下したと言ってもいいだろう。
しかし、これも佐々木ほどの宝だから監督も決断に至ったはずだ。
もはや大船渡高校のエースという立場から、日本野球の将来を担う逸材だから
監督やチームの思惑だけで、頼ってはいけないという判断ができたわけだ。
さらに佐々木ほどの大物だから登板回避も話題になった。
他のエースの登板回避なら話題になどならない。
ケガした身にとっては、投げられなくなるということはとてもつらいことだ。
ケガはしてみないと気づかないし、投げ過ぎはどこからかの判別も難しい。
そしてピッチャーは繊細なので、一度壊してしまうと、元に戻すのは難しい。
たとえ、戻ったとしても、ケガをしなかった場合の成長とはその伸長に差が出よう。
ケガをしなかった場合の、そのピッチャーの能力の全開には及ばないということになる。
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