横浜高校は攻めの守りで、プレッシャーを与え、スリーバント失敗を獲った。
一死からファーストゴロをセカンド送球するものの、ランナーに当たり二、三塁となり、
とった作戦が内野5人シフトだった。
これは攻めの守りというより、追い詰められた最後の賭けというものだろう。
ここでの模様は以前に詳述した。
そして、奥村のスーパープレー。
9回からタイブレークに至るまでに一点を死守するフォーメーション。
バリュエーションのある牽制で相手の出方をうかがい、ランナーのスタートを遅らせる。
そしてバントシフトチャージもそのチャージの方法に合わせて、ピッチャーが投球する。
チャージとピックオフというシフトでプレッシャーをかける高度な戦術だ。
最後は賭けの内野5人。
こういうことも高度な技術を持つ選手たちが集まり、それゆえハイセンスの連携が生まれる。
お互いに感じ取り、あいつならやってくれる、あいつならきっとこう動く。
奥村の二塁選択はゴロを追いながら視界に入らないところまで感じ取っているから
生まれるプレーだ。
視界に入らないところでもランナーがこう動いていないか、と予想して、たとえば
投げたふりしておびき出すとか、アウトを獲る方法はいろいろあり、普段から
考えておくことだ。
何も打者を打ち取ることだけがアウトを重ねる方法ではない。


