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王、落合、イチロー 苦悶と没頭と反駁 今週のダイジェスト

2020-1-6 天才と努力

王はそれまでにないことをやったのに天才と言われることはないように思う。それは天才というのは努力の対極にあると考えられているからだろう。例えば、イチローを天才と称する人は多いが、それに対して、いや、イチローは努力の人だよ、と反駁もある。王は打撃開眼のためにバットを振りまくったとされている。映像にもよく出る日本刀を使っての訓練や畳が何枚も擦り切れるほどの素振り。これの影響が大きく、ものすごい練習の質と量で獲得したというイメージがあるため天才とは言われないのだろう。

 

2020-1-7 天才と努力Ⅱ

努力というのは、あくびをしながら24時間没頭しても、感心できるように映らないのだ。まあ、集中していたらあくびが出るということはないだろうが、とぼけた顔をしたり、笑顔を見せたりでは没頭していても努力に映らない。そこには汗、苦悶の表情、血流が伴わないといけない。努力を表現する時、血のにじむような努力と言うように、”血のにじむような”がつかなければいけないわけだ。

 

2020-1-8 天才と努力Ⅲ

スターになるべく改名のタイミングが良かった。全国的には知られていない鈴木を人気者の佐藤と抱き合わせでイチロー、パンチとして売り出した。これで、世間は注目することとなる。必ず、活躍すると仰木は確信していたからこそなのだろう。その通り、イチローは一気に日本野球最高峰へと駆け上がった。登録名が初めて名前でカタカナという選手程度しか知らなかった多くのファンはそのプレーぶりに彗星のごとく現れた天才として度肝を抜かれた。なにせ、今まで見たことがない選手が突如目の前に現れたからだ。

 

2020-1-9 天才と努力Ⅳ

MLBの日本人初野手が日本プロ野球70年の結晶であり、最高傑作だったのは日本の野球ファンにとって幸運であり、熱狂の条件がそろった。いきなり初っ端が、最高峰でこれ以上がいない選手が世界へ出て行ったという奇跡。これだけ揃えばやっぱり天から恵まれた才能にしか見えない。一方で不運でもある。物心ついた時からイチローを知っている世代、あるいはイチロー出現から野球を注目し出した人達には、それが奇跡や不思議だと思わず、感動が少ないだろうから。こんな選手は突然変異であり、奇跡と言えるのだということ。

 

2020-1-10 野球の他の競技と決定的に違うこと3つ目

そのピッチャーがボールを握り、投げることで野球、対戦ははじまる。つまり主導権はピッチャーにある。主導権が守る人間がもつのも野球の特徴だ。どんなスポーツもボールを持つ側を攻撃をするものだ。野球だけはボールを握って守る行為をする。点を獲る奴をエースと呼ばず、点をやらない奴をエースと言うのもここが所以だろう。

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