それ自体が、ひとつの商品となり、ファンサービスと化したドラフト。
2019-10-30 実力がある選手ほど、行きたいチームに行きにくいドラフト
江川のドラフトだって今になって冷静に考えれば、
職業選択の自由、互いの引き合いを無視した制度が生み出した悲劇だ。
巨人ばかりを見て育った憧れから、そこへ行きたいという10代の若者の当たり前の
希望によったのだろうし、そして、巨人からもラブコールがあるのだから、
くじなどに決められたくはないと思うのは当然のものだ。
しかし、ドラフト制度がそれを許さず、さらに、あまりの怪物だったため
世間が騒いだから、巨人一徹を貫かなきゃいけないところに追い込まれた感がある。
あれほどの怪物でなく、あれほどの騒ぎでなければ、どこかで妥協して他の球団に
入っただろう。周囲が大騒ぎするから、意地になったのだ。
それで高卒で阪急を断り、大卒でクラウンを断り、浪人で阪神を断り、
野球に集中するための環境はベストには働かなかっただろう。
高校時代が一番すごかったとはよく聞く話だ。
実力豊かな若者を救うに苦悩して編み出したのが巨人のウルトラCだったとも見られる。
ドラフトという矛盾に満ちた制度に対してなら、その虚をついた巨人の行動だって
卑怯や狡猾とは言い切れない。
江川の才能を守ってやるためには、それくらいやっても良かったとも言える。
責められるべきは江川でも、巨人でもなく、むしろこの制度を善とした連盟とマスコミだし、
それを受け入れた観ている者達だし、企業努力をしなかった他の球団だという見方ができる。
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