毎日野球コラム - 野球コラムサイト -

この夏、目にしたおもしろいプレーの数々。チーム作りに影響をあたえる。

この夏、6月から8月に至るまで目にした数々のプレーで印象に残り、今後のチーム作りに役立つものを紹介したい。

 

1,2塁の場面でのバントはフォースアウトがあるためサードに捕らせたい。しかし、方向を限定されるバントは難しいので、金属バットかつ人工芝を利用して右に叩き付け、大きくバウンドする打球を打てば最悪でも1,3塁にはなる有効な作戦だ。

 

東東京準決勝で敗れた城東も二松学舎も守備の乱で失点し劣勢になった。二松学舎が追い上げた6点目も東亜学園は、盗塁に送球が逸れ、暴走を刺そうと3塁へ暴投、その後、内野がフライお見合いした。勝つためにはできるプレーをしっかりこなすこと。やってきたことを発揮すること。

 

 

東東京では関東一のキャッチャー・佐藤が東亜7回の攻撃一死1塁から送りバント小飛球をゲッツー狙いでわざと落としたが、ショートバウンドで捕球できずゲッツー未完成となった。触れなかったのでファールとなった。その後、強攻へ切替え中前へ。捕手の一瞬の判断としては難しいところ。うまい捕手ほどこういうリスクのあるプレーも選択するが、それを失敗しても積極的なプレー。

 

神奈川準々決勝の桐光学園-藤沢翔陵の延長10回、無死満塁からの投直ゲッツーは走塁ミス。3塁ランナーが投直で飛び出してはいけない。1点が欲しく飛び出しがちだが、ゲッツーだけは避けなければいけない。こういう緊迫した状況でも冷静にプレーができることが強いということであり、普段の精神状態をこういう場面でも発揮することを日ごろから鍛えたい。抜けてからたとえ本塁フォースアウトでも仕方がないプレーだ。監督もボーンヘッドと言っていた。

 

神奈川決勝、横浜-慶應。慶應の準決勝での印象に残るシーンが8回裏1死満塁ライト大串のポジショニングによる好捕。これが落ちていればまだ試合はわからなかった大きなポイントとなったファインプレー。ファインプレーはダイビングしたりすることだけでない。むしろ、このポジショニングができる選手こそが名選手であり、ファインプレー。

 

神奈川大会2ホーマーの横浜エース藤平は打ち方が大きく変わった。ヘッドをバックネット方向へ寝かせるようにしてスムーズなヘッドの動きを意識したバスターのような打ち方。投球ラインに入れるこの打ち方はバットに当てる確率を高める。バスターは難しい打ち方でないということは以前に考察した→2015-12-1 2015-12-4 2015-12-11 2015-12-15

 

 

東西東京大会共に、盗塁を簡単に許していた。刺す場面など5回に1回もない印象。塁間をベースの上に投げられないなどキャッチャーとは言えない。走ってくるとわかりきっている場面でも悪送球。盗塁を刺せないキャッチャーばかりだった東京大会だが、江戸川高校のキャッチャーの肩の良さは目についた。1,3塁の場面で3塁ランナーに顔を向け、けん制しながらでも2塁ベース上へストライク送球ができていた。

 

花咲徳栄-大曲工戦。大曲工業1回の攻撃。先頭打者を歩かせた高橋に2番打者はバント。ボール球ばかり手を出し、2塁封殺。コントロールに苦しみ、アウトが一つもなく浮足立つ高橋を助けた。初回にまだひとつもアウトがとれていない状況でしかも、ストライクがとれないピッチャーに送りバントは得策でない。わざわざひとつアウトをあげて、落ち着かせることはない。三振しても待球作戦や強打でプレッシャーをかけ、ビッグイニングにして一気に勝負を決めてしまうことが大きな作戦のひとつ。立ち上がりの攻防こそもっとも試合の命運を左右する。

 

前橋育英2点リードの5回、ランナー1塁から左中間を破るも3塁タッチアウト。ホームに還ってくる前に3塁でアウトとなっており4点目は認められなかった。ギリギリのプレーで打者走者を責められないとは言え、アウトになるなら時間をかければ4点目が入っていた。1塁ランナーもホームへ滑り込み、次打者もランナーに指示する必要があるプレーだった。こういうところもきっちりできるようになっておくことだ。フィールドにいるときだけでなく、3塁コーチの指示や、ネクストバッターの指示も大事なプレーであり、この時はこれが、1点をとるかとらないかを明確に示した。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

傑作コラム

TOP