オリンピックの投手起用の拙さから端を発し、ピッチャーの起用法について記してきた。
2021-8-18 ピッチャーは意志を伝え、打者は思いを委ねる
2021-8-19 先頭打者を抑えなさい 先頭打者に全力を 勝つための法則
昨日、ピッチャーの起用法はこれから変わっていき、いかに27個のアウトをとるかという発想に戦略は動いて行く、と記した。
5/7横浜-阪神の7回3点差を追いついた阪神はなお、ランナー2塁で4番佐藤となった。
横浜はここまで中継ぎの左を3枚使っていた。
右の三上続投という場面で佐藤は歩かせた。
これが左ピッチャーだったら勝負だったはずだ。
その前の6回に佐藤、糸井という長打がある左打者が登場するところで本来、
7回から使うエスコバーを登板させてしまっていた。
対左用だ。
糸井はホームランして横浜は誤算となり、次の7回の3点差を縮められることになる。
6回に左ピッチャーが左打者にホームランされ、7回の先頭をデッドボールから足を絡められ、3点差を縮められたのだ。
左のために出てきた左ピッチャーが左を抑えられなければ、アウトカウントを増やせないまま、
ピッチャーを費やすことになる。
一人を抑えるか、出すかでその後の継投に影響を与え、枚数を使うことになり、
ゲーム展開が変わる。
左打者用に出てきた左ピッチャーがたった一人の左打者に対して仕事をきっちりするだけで、
投手起用が楽になり、それ以降何も起こらず、点差はそのままでゲームセットという可能性もあり、
一人を出したがために同点にまで追いつかれるということになるのだ。
ちなみに7回の阪神は先頭デッドボール、モーションの大きいシャッケルフォードに足で攻め、
ランエンドヒットかヒットエンドランで1,3塁、パスボール、犠牲フライ、タイムリーで追いついた。
3点差ではランナーは動かさないものだが、行けると踏んで足を絡めてきたいい攻撃だった。
無死から一人のランナーを出しただけでバリエーションのある攻撃ができ、大量点につながった。
昨日記した、勝つためには先頭打者を抑えなさい、だ。
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