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勝つことは投手起用で決まる

オリンピックの選手起用について、この場で何度もその拙さを指摘してきた。

2021-7-5 左ピッチャーを苦にしない左打者などいない

2021-7-16 先発完投はシーズンが長いから 国際戦は27アウトを全員で

2021-7-28 左打者が出てくるのがわかっていて右ピッチャーでつなぐ日本

2021-7-29 オリンピックの戦い方 短期戦は確率の高いピッチャーからつぎ込む

2021-7-30 オリンピック日本野球の固定観念 相手が嫌がるピッチャーを

2021-8-2 出し惜しみしていたら終わっているオリンピックの戦い

2021-8-3 動かすパワーピッチャーがいなければ怖くない オリンピックアメリカ戦

 

オリンピックの野球は僅差の試合ばかりだった。

ドミニカ戦が逆転サヨナラ、準々決勝のアメリカ戦は延長タイブレークでサヨナラ、

韓国には追いつかれて終盤まで同点、決勝も継投で逃げ切った。

ちょっとの差で金メダルどころか、早い段階で消えていたと数字では見えそうだ。

しかし、これを演出したのは稲葉だった。

自分の方から苦境になるような選手起用で、わざわざ危ない橋を渡りに行った。

それは青柳の起用の二度の失敗だ。

 

最後の決勝だけ、順当な継投を見せた。

森下が5回にランナーを2人出して切り抜けたので、この回までだな、次の回は先発候補だった

千賀でつなぐだろう、ダブル先発という形で、千賀が好投すれば、引っ張っていいし、

打者との兼ね合いですぐに代えてもいい、というところで千賀が2人のランナーを出したが、6回を抑えた。

 

7回は右が並ぶし、伊藤か山崎だろうが、今大会は伊藤をフル活用だろう、というところで伊藤登板。

7回を抑えて次の回も右打者からだから山崎か平良をもってくるかと思ったところで、

今大会、信頼している伊藤を続投させた。

先頭の右打者を出塁させたので当然、次の左打者には岩崎となる。

先頭を抑えれば次の次がまた左だから、2人目の右打者も続投で左打者まで投げさせるだろう、

先頭を出したら、右打者のところに山崎か平良を充てるだろう、というところで

先頭を三振ののち続投、そして岩崎が0で抑えた。

 

最終回は当然、栗林となる。

山崎と平良も残っているので、スクランブルストッパーという展開になった。

 

投手継投がうまくはまり、完封リレーでアメリカを下すに至った。

最後になってやっと、自チームを有利に導くべく継投になった。

もっと細かくつないでもいいくらいだった。

大野を余していたし、青柳も働きどころを見極めれば、ワンポイントでいい。

最も大事なのは先頭を抑える采配をするということだから、そこに最善のピッチャーを充てれば

もっと違う使い方になったはずだ。

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