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ギリギリに張りつめるアスリートの体づくりⅣ 大きな力を発揮する一方、壊れやすい

オリックス伏見が三振した勢いでアキレス腱断裂にいたったことで、

野球選手特有の体つきという話をつづけている。

2019-7-8 ギリギリに張りつめるアスリートの体づくり

2019-7-9 ギリギリに張りつめるアスリートの体づくりⅡ 短い時間に最大の筋力を使う

2019-7-10 ギリギリに張りつめるアスリートの体づくりⅢ 野球には速筋繊維

 

昨日は、野球選手は長い距離を速く走ることはできないということを記した。

理由は、野球選手にとって優秀な体つきはでかいということであり、

でかい体を長く速く動かすことはできないからだ。

 

強いチームの選手はこういう選手が集まること。

野球が強くなるために運動能力の高さは要求されるが、

その能力は長い距離を走る能力ではないのだ。

 

体をでかくする行為をし、パワーをつけ、強いスイング、強い球、といった基礎能力を

伸ばすことは長い距離を走る能力を阻害するものなのだ。

野球に長い距離を速く走る場面はない。

大谷、ソフトボール・上野は走ることが苦手だったそうだ。

大谷は大嫌いと言い、上野もそうだと言っていた。

 

そして、この体をでかくする素質がある体は、横に広がる筋肉であり、これは

速筋とか、白身の筋肉ということになり、瞬発力に長けた筋肉となる。

この筋肉は、瞬時の力の入れ所で、パンと張りつめていたものが、ちぎれやすい

という性質を持つ。

 

伏見の場合も、張りつめていた筋肉が予想していない体の動きで破綻してしまったと受け取られる。

毎日野球をやっているプロが、ダイヤモンドを駆けている途中で肉離れを起こしたり、

ゲッツー阻止に全力疾走したところ太ももに異常を発したり、今回の伏見も

三振して倒れただけで大けがと言うのは、この瞬時に大きな力を発揮する筋肉を

もち、しかしながら反面壊れやすい筋肉ということが理由だ。

 

特に、守備力や走力を期待されていない長距離砲は走るという行為には適しない

よろいを身に着けてしまう。

この筋肉は緊張状態に達すると壊れやすいのだ。

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