今週は体の張りと各競技に必要な体質という話を記している。
2019-7-9 ギリギリに張りつめるアスリートの体づくりⅡ 短い時間に最大の筋力を使う
2019-7-10 ギリギリに張りつめるアスリートの体づくりⅢ 野球には速筋繊維
2019-7-11 ギリギリに張りつめるアスリートの体づくりⅣ 大きな力を発揮する一方、壊れやすい
長距離を走るランナーは無駄な肉がなく、小さい選手が多い。
野球は、体が大きい選手が優秀なので長距離を速く走ることはできない。
野球選手が体をでかくし、長距離に適しないのはその競技に合わせた結果だ。
もしくは、その競技の特性がそういう人間を欲している。
その競技のルールが体型、体質、を決めるということだ。
マラソンは日頃の練習の方が本番より過酷だろう。
毎日のようにフルマラソンより長い距離を走るほど。
本番での棄権もケガでというより、日頃の調整が本番につなげられないことや
当日の想像外の不調で足が止まってしまうということが多い。
20数年前、たまたま巨人の移動バスの後ろに車をつけたことがあったが、
そこかしこの窓から煙がもくもく、手にタバコが見えたことには驚いた。
野球選手はこんなにタバコを吸う選手がいるのか。と。
つまり野球で上達する体質、勝つ素質のある体質をもつ選手は長い距離を走る必要がなく、
また、走ることができるような体質でもだめ。
野球に長い距離を走る場面はないので、タバコを吸っていてもその弊害が確認できず、
タハ゛コは当たり前だった。
6大学でも昔は、神宮での試合中、ベンチで選手達はタバコを吸っていた。
高校野球選手でも有望とされる選手はみな、下半身が太くてしっかりしている。
もしくは、今後その部分の成長が見込める選手だ。
「野球選手はケツで買え」とは昔よく言ったもの。
阪神のキャンプではリレーをしているシーンがあった。
250メートル2週つまり500mでバテバテの選手ばかりだった。
小柄な上本もおなかの出た選手に抜かれていた。
長い距離は走れない筋肉なのだ。
ランニングホームランでたかだかベース1週を走っただけの選手が倒れ込むシーンがあるが、
パフォーマンスが入っているとはいえ、百数十メートルの全力疾走は野球選手の
体では距離が長くなる。
特に、走ることを必ずしも武器にしているとは言えない選手には長距離だ。
これは、筋肉の質なのでだらしないとか能力がないとかいうものじゃない。
男が女に、女が男になれないようなもので、もう無理なのだ。
そして、大きな筋肉は壊れやすい。
横に広く、ピリピリと張りつめた状態で戦っている選手たちは伏見のように
体が予想していなかった動きには破壊がともなってしまう。
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