野球において、このようなケースでのチーム作りとして顕著なのは4番打者をつくるということ。長いシーズンで見ると、スター選手や計算できる選手を中心にチーム作りをすることが最も勝ちを重ねられる確率が高くなりそうだが、同じように一発勝負の国際戦でもその考えで行くと、危険となる。一発勝負では実績や知名度よりもその時、力を発揮してくれそうな、調子のよい選手がいてくれることが最もよい。そこを見極めることは難しいが、少なくとも実績と知名度を優先して選んでいてはだめだ。
野球においてもMLBの契約は細かいと聞く。先発ローテーションの1人として契約し、中4日で1試合1何球、シーズン何イニングを投げてくれ、それをクリアしたらインセンティブをつけるから。といったような。いかにもアメリカらしい。イチローもそうだったようだ。元々、日本でのプレーまでが契約となっており、日本で何らかの結果が出なければクビ。その約束を覆せないまま、引退へと導かれていった。
それでは、一塁手がベースの前で牽制を待つのはなぜだろう。それは、ベースの前に出ないと、ファールゾーンに足がかかることが理由のひとつ。ベースを跨ぐ形で構えると、右足がファールゾーンへ出かねない。これは、守備位置としてルールで認められていない。もう一つは、牽制球が逸れた場合にランナーと重なるという理由。ベースを跨いで構えていて、牽制球がピッチャーから向かって来て、それがセカンド寄りに逸れた場合、帰塁しようとする1塁ランナーと重なる。飛びついて捕ろうとしても、ランナーと重なり、体を自由に動かせない、または体を目一杯伸ばせないので捕球がままならない可能性があるのだ。
2019-5-2 1塁手はなぜ牽制に備えて、ベースに着くのか
この理屈で言うとランナーが1塁に出て、ファーストがベースについてしまうと、定位置の時より1,2塁間が広く空いてしまい、ヒットゾーンが多くなることになる。そんな危険を冒してまで、ファーストがベースにつくのは、ランナーの注意を引き、先の塁への進塁を防ぎたいから。ランナーをベースに引きつけておかないと、ヒットを打つ難しさより、ランナーが走るということの方が攻撃としては成功確率が高くなってしまうという理由からだ。だが、同じようにランナーの進塁を許したくないのに、ベースについてランナーを引きつけているのはファーストだけだ。
2019-5-3 1塁手はなぜ牽制に備えて、ベースに着くのかⅡ
ピッチャーは、キャッチャーに向けて投球し、キャッチャーが捕球すると、そこから最も遠いのは2塁となる。4つの塁のうち、キャッチャーから最も遠いのが2塁であり、2塁への送球が最も時間がかかる。そのため、2塁への進塁を許さないためには、なるべく1塁ランナーを1塁ベースへ引きつけておく必要がある。ファーストが1塁ベースから離れているだけで、1塁ランナーは楽になり、スタートが切りやすくなる。
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