塁から離れている時、ボールから目を離さない、あるいは目を離した場合にはどこにボールがあるか把握し感じる、あるいはランナーコーチの指示をよく見る、というのは野球の基本プレー。ランナーがベースから離れる時はボールの位置を必ず把握していなければいけないが、野手は刺す側だから気にするのはボールだけでなくなる。ボールウォッチャーではだめだ。
ジーターがプレーオフで見せたカバーリングは有名だ。ライト線の打球にショートのジーターがホームへのカットラインに入ったプレーだ。通常ショートがそんなところに来ることはないのに、返球が逸れる可能性があると直感したジーターは咄嗟にホームへの中継ラインに走り、一塁手の頭を越えてしまった返球をランニングキャッチすると、そのままキャッチャーへバックトスして刺した。これはハイセンスの選手が経験から成し得る業だ。なぜそこにお前がいるんだ、というさすがジーターとうならされる超ファインプレーだった。
2022-4-27 言っとくけどパーフェクトなんて超貴重なんだからな
ノーヒットノーランが毎年のごとく出現するが、パーフェクトは28年ぶりだ。達成者も90年近い日本プロ野球の歴史で10数人。北米リーグでも1世紀半ほどの歴史の中でたった20数回。単純計算で6年に1度くらいのペース。年間2000試合で換算すると、昔は球団や試合数、いろいろ変わっているが、12,000試合に1度くらいのペースでしか達成できない。
パーフェクトはノーヒットノーランよりも厳しい条件がつくものだからヒットを許さないは当たり前としてランナーさえ許さない記録だと、ここまではいい。だから、それは四死球やエラーも許されないものだ、と定義してしまうと間違いになる。間違いと言うより、正しくない、となる。エラーが許される場面があるからだ。
2022-4-29 ひとつも塁を許さない 27人斬り それはパーフェクト
記録としては野手にエラーがつくものの、ピッチャーは完全試合を記録することができる。槙原がパーフェクトを達成した時、最後はファーストファールフライだった。あの場面で落合が落としてもパーフェクト継続していたことになる。ただ、落合が走りながらキャッチした打球だったので仮に落としていても落合にエラーがついたかはわからない。しかし、もし落合がグラブに当てながら落としていたら、場内は騒然としただろう。そしてEランプがついていたら、頭を抱えた人も多かったはずだ。