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弱小チームの間違った鍛錬 うまくはなるけど勝てはしないⅤ

金曜連載5回目。

 

野球はピッチャー一人が勝敗に影響する。

 

東大が今、リーグ戦で2004年以来のシーズン3勝目。

これは、エース宮台によるものだ。

 

3勝のうち2勝を宮台が投げた時。

さらに、宮台が好投して相手を抑えながら、味方が点をとれず、負けている試合があり、

接戦に持ち込めるときも宮台が投げてこそ。

 

東大の野手の誰が他の6大学へ行ってレギュラーになれるか。

野球はピッチャーということになる。

 

だが、この連載のテーマは普通の野球好きが集まったチームが

力を入れるべき分野についてということだ。

 

スーパーエースをもたないチームは

情報をひとつめの要素として活用せよ。ということだった。

 

情報とは自分を知り、知識を得、相手を知り、考え方を進歩させ、

自チームの戦い方を形づけ、理論をのばしていくこと。

 

自分を知り、チームで各個人の能力を共有し、戦術をかため

やるべきこと、というよりやれることを確実にこなすこと。

 

この情報については前回までに言ってきたこと。

2016年4月29日  2016年5月6日  2016年5月13日

2016年05月20日

 

自分を知り、チームで各個人の能力を共有し、戦術をかため

やるべきこと、というよりやれることを確実にこなすとは具体的には。

 

ピッチャーが腕を振って、自分の意図する球を意図するコースへ投げろ。

速い球が必ずしも必要なわけじゃない。

三振もいらない。自分の持ち球を操れ。

そして、バックは

打ち損じと打ち取った打球を確実にアウトにすること、

中継プレーをしっかりすること、

失点しないためにバッタランナーを無駄に進塁させないこと、

安易に次の塁を献上しないこと。

チームとしては

足を生かすとか、相手の癖を盗むとか、チームで球数投げさすとか、

チームの特性を伸ばし、試合に生かせ。

 

さらに

たとえば打つことを例にすると

うまくいった打席も、その打席は「成功の打ち方をした」のではなく、

その打席に限り「失敗しないことがあった打ち方」と解釈する。

 

この時も、やっているものとしては、そこにおもしろさを見出し、やりがいを感ずるものの

数少ない成功体験の中から不当に奇跡の一瞬に陶酔しているに過ぎない。

このように保守的に捉えた方が、失敗確率を下げて行けるのでは。

 

しかし、たいがいが、またあの一瞬はやってくる。と思い込む。

失敗したのは不運だっただけで、ジャストミートの爽快こそが実力と皆、思うからだ。

好打者でも7割失敗しているのに。

 

成功が永久に続くことはないが、失敗は永久に続く可能性がある。

毎度の試合から、成功を求めるのではなく、失敗を学ぶことだ。

成功体験ばかり覚えておき、固執すると本質を見失う可能性がある。

 

そして逆の見方をすれば、

自分でなく相手の心理も成功を追っていると予想できる。

しからば、失敗を誘う戦略を練ればいい。

自分の成果を発揮しようとせず、相手の失敗をどう導き出すか。

 

1対1、あるいはチーム対チームの対戦型スポーツは

この思考を戦略とする。

 

しかし、こういったことは時間をかけて確立していくものだ。

情報を集め、自分を知り、チームを知り、相手を知るには

時間がかかる。

 

そして、方向を決めていくに必要なものがある。

それがふたつめの要素だ。

それは・・・・

金曜連載

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