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野球をやって学問の成績がいいというだけで文武両道と自慢する幻影Ⅵ 甲子園すら出ていない

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木曜連載6回目。

2017-5-11 全ての生活を野球がうまく強くなることだけに費やす一流 文武両道の幻影

2017-5-18 全ての生活を野球がうまく強くなることだけに費やす一流 文武両道の幻影Ⅱ

2017-5-25 全ての生活を野球がうまく強くなることだけに費やす一流 文武両道の幻影Ⅲ

2017-6-1 全ての生活を野球がうまく強くなることだけに費やす一流 文武両道の幻影Ⅳ

2017-6-8 松井の5打席連続敬遠も人生訓 文武両道の幻影Ⅴ

 

アマチュア野球、特に高校野球で唱えられる文武両道。

たしかに高校野球は、そもそもの成り立ちが高校生がやる野球であること。

高校生の本分は勉学であること。

だから、その風潮も当然起こりうるのだが、現在の高校野球のシステムで文武両道はありえない。

東京都内にある超有名校の野球部は都内でそれなりに強い方であり、東大と京大を輩出する。

過去にも強豪として都内で注目されることが長く続いた。

そして政治家、実業家、学者などの著名人が多く輩出している。

 

しかし、それが文武両道かと言えばそうではない。

創部113年と第一回の甲子園大会出場早実の1905年より1年早い創部を誇りながら

甲子園出場は一度もない。

野球部を2年4か月まっとうし、東大へ合格する。

これくらいはできるが、これは文武両道ではない。

 

野球で甲子園へ出場し、東大へ合格する。

その上で野球を続けた結果、プロから注目されるようになりプロへ進む。

もしくはアマチュアで活躍する。

その後、東大へ進んだ頭脳を生かし、学問で成果を得る。

このくらいしてはじめて文武両道といえる。

東大出身の元ロッテ小林がそれに近い。

 

どちらも成果を出してこそ文武両道だ。

野球をやって学問の成績がいいというだけでは文武両道ではない。

 

一方で

ひとつのことに打ち込み、努力を重ね大輪を咲かせることにも世間は称賛する風潮がある。

まったくの逆なのに矛盾を指摘する人はいない。

 

イチローも松井も中学時代は学力が高かったそうだ。

しかし、それ以上に野球の才能にあふれ、野球が好きだったため野球に専念することを選択した。

そして頂点を極めることになる。

 

そこまでなるのには高校時代、明けても暮れても野球をしていたはずだ。

特に二人とも野球の名門校を選択しているので高校時代は野球ばかりしていたはず。

2人とも口をそろえて「両立は無理」と発言している。

 

そういうことなのだ。

ひとつを極めようと思ったら、それに専心して結果を出すことの方が、

本人も充実感と達成感と正解が身に染みるはずなのだ。

どちらか一方にしか成果がでないことは、文武両道とは言えないのであり、

下手な称賛や推進はどっちつかずで終わる可能性が大きいので

文武両道という美辞麗句に惑わされないように。

 

両方やらなきゃいけないと切迫せず、

高校生という短い青春時代に、ひとつに割り切って情熱を燃やすことも選択のひとつだと善処したらいい。

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