月曜連載として投手と打者の兼任では大谷の能力は全開できないということを記してきた。
夏の高校野球が入ってきたので、この話題は1ヶ月半の間を置いての今回だ。
ちょうど、連載再開のタイミングで大谷がピッチャーとして復帰することとなった。
2018-6-18 それでは大谷の能力全開にはならない 大谷も1人の生身の人間 大谷の岐路Ⅰ
2018-7-2 一応の合格を得てホッとした栗山の起用法 大谷岐路Ⅲ
2018-7-9 レベルの高いピッチャー程、酷使するので必ず壊れる 大谷の岐路Ⅳ
2018-7-16 老害などという人生の先輩に対して下劣極まりない言い方 大谷の岐路Ⅴ
デビューした当時は、打ってはホームランを連発し、投げてもMLBの打者を牛耳るという
ド派手な活躍に、日本では手放しで喜び、賞賛していた。
その大谷の前人未到のパフォーマンスに酔っていた。
そして早々と、ピッチャーとしての致命傷ともなりかねない右腕へのケガが起きてしまった。
その前もケガをいくつかしてきた。
今回の、右腕へのケガでも打者としてはコンスタントにホームランを右ピッチャーから打ち続けている。
繊細なピッチャーは、指先の切り傷や深爪だけでもベストパフォーマンスができなくなる。
バッターは骨折していても、バットという道具で結果を残すことができる。
大谷は、これまで投打でシーズン最も活躍したと思われるのが、2016年の10勝、22ホーマーだ。
しかし、10勝するピッチャーは毎年、幾人もいる。20ホーマーも同様だ。
大谷には、誰もやっていない超人的な活躍を期待する。
両方やっていては、まったくもって無理であり、ケガを繰り返すことになる。
そして、選手寿命を短くし、我々が望む想像を絶する超人への道が閉ざされる。
今回のケガですでに、大谷の可能性を大きく狭めた可能性がある。
江本や張本のように、ずっとこのことを提言してきたプロは
確信をもって信念のもと、発言してきた。
プロとしての先見をもたない他の発言者は、結果だけをとって、その結果だけを解説して、
体裁を保っている。
稲葉は、日本代表監督になるほどの人物であるにも関わらず、大谷の兼任は
子供たちに夢を与えるなどと無責任な発言をしていた。
ケガのリスクがとても高い上に、大谷の能力を全開しない兼任に、夢などと表現してきたわけだ。
他の若いプロOBも
世の中の風潮に合わせ、ファンと同じようにすごいすごい言っていれば波風が立たないと考える。
大衆から外れることで仕事の依頼がなくなることを恐れているからだろう。
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